未来日記シリーズ
秋の章〜出逢ってしまった2人〜
第五章〜想い〜 執筆:京茉
9月30日
最初のシーン 彼の茶色い髪の彼に対する想いを知った彼は、2人のために身を引くことを決める。
最後のシーン そして秋始めの海に、彼の想いだけが残された。
プルルル・・・プルルルル・・・
タ)『もしもし・・・。』
ヒ)「もしもし。・・・オレ。」
タ)『ああ。ヒサシだろ?』
ヒ)「うん。あのさ・・・これから逢えねえ?」
タ)『え?「逢えねえ?」って今、夜中の12時だよ?どこで・・・・。』
ヒ)「俺らが初めて逢った場所。」
タ)『え?・・・ん、わかった、行くよ。』
青い髪の彼は背の高い彼を初めてあった場所に呼びだした。そこで茶色い髪の彼に対する想いを告げる。
タ)「ヒサシ・・・。」
ヒ)「・・・。」
タ)「何でこんなとこに呼び出し・・・。」
ヒ)「ちょっとタクロウに、話があってさ。こんな夜中にごめん。」
タ)「ん。別に良いけど。暇だったし。・・・そういえばオレらが初めて逢ったときは銀杏青かったよな?もう黄色くなってる。」
ヒ)「ああ・・・。」
タ)「思えば変な出逢いだったなあ。」
ヒ)「ん・・。」
タ)「ヒサシ・・?」
ヒ)「タクロウ、オレこのまえテルとキスした。」
タ)「・・・。」
ヒ)「オレはあいつの馬鹿なとこや、優しいとこや、何よりも笑顔に惹かれてて・・・。オレテルのことが好きだ。」
タ)「・・・。」
ヒ)「そのことテルも知ってる。ただ・・・タクロウにも知ってて欲しくて。」
タ)「・・・そっか。いいんじゃね?オレ応援するよ、ヒサシのこと。変な出逢いして仲良くなったのも何かの縁だろうしね。まあ・・がんばれよ!」
ヒ)「タクロウ・・・。」
タ)「あ。悪ぃ!オレTV付けっぱなし、鍵開けっ放しで出て来ちゃったもんだから、すぐ帰んねえと。じゃな。」
ヒ)「ああ。」
青い髪の彼の茶色い髪の彼に対する想いを知った彼は、2人のために身を引くことを決めた。
タ)「くそっっ・・・!」
背の高い彼はこのやりきれない想いに涙した。
10月2日
茶色い髪の彼は背の高い彼のもとへ行き、自分の想いを告げる。
テ)「タクロウ!!」
タ)「テル?」
テ)「おはよぉ。久しぶりだね。」
タ)「ああ。」
テ)「ちょっと話しあるんだけど、時間ある?」
タ)「あー。うん、いいよ。どっか行く?」
テ)「うん。」
2人は背の高い彼のバイクで海に向かった。
テ)「うわーーー!寒!もう海もダメだね〜。」
タ)「ああ。」
テ)「タークーロー!誰もいなーい!海入る?」
タ)「馬鹿!何考えてんだよ?」
テ)「そっか、風邪ひくもんね。」
タ)「テル。」
テ)「ん〜?」
タ)「話って何?」
テ)「ああ・・オレさ、いろいろ考えたんだ。タクロウのこと。」
タ)「ん」
テ)「まだよく決めらんないけど・・・でも・・・タクロウとならいいかもって。」
タ)「ば───────か!!!」
テ)「へ?」
タ)「オレが言ったこと本気にしたの?あれ冗談に決まってるじゃん。」
テ)「な・・・な!」
タ)「な〜に本気にしてんだよ。」
テ)「だって!タクロウ・・・!」
タ)「しー!いいじゃんかそれで。オレらは友達。それに・・・お前には本気でお前のこと想ってくれてる奴いるじゃん?」
テ)「たく・・・。」
タ)「んじゃ、スッキリしたとこで帰るか?」
テ)「・・・うん。」
茶色い髪の彼はバイクの後ろで背の高い彼に掴まりながらささやいた。
テ)「たくろ・・ありがと。ごめん。」
タ)「ん?何かいったあ〜?」
テ)「なーんも言ってない!」
そして秋始めの海に背の高い彼の思いだけが残された。
第六章〜別れ〜 執筆:水流
10月10日
最初のシーン 彼等に突然の別れがやってくる。
最後のシーン 彼等の耳には秋を告げる波の音が静かにこだましていた。
背の高い彼は、青い髪の彼と茶色い髪の彼を呼び出し、突然の留学を告げる。
タ)「あのさー。オレちょっと海渡って獣医の勉強してくるわ。」
テ)「何言ってんの・・・?」
タ)「かっこいいでしょ?留学すんの。」
テ)「なんで・・・!?折角仲良くなったのに・・・。もう逢えないの?」
タ)「んー・・・。まあ、お前らが留年して卒業遅くなったら逢えるかもね。なんてな。逢えるだろ。オレ一生向こうにいるわけじゃなし。」
ヒ)「卒業には・・・帰ってこないんだ?」
タ)「一年休学ってことになるらしいから。帰ってきてもまだ大学生なんだよ。」
ヒ)「もう決めたんだな。」
タ)「うん。一週間後にはここたつから。」
テ)「なんか、すっげえ寂しい。おかしいかな・・・?逢ってまだ1ヶ月ちょっとしかたってないのに。」
タ)「ヒサシがいるじゃーん。」
テ)「ん・・・。」
タ)「じゃあ、オレ準備あるし帰るな〜。」
ヒ)「見送り行くから・・・。時間教えろよ!」
タ)「おー。」
この日、青い髪の彼は背の高い彼の秘めた想いに気が付いた。
10月16日
青い髪の彼の携帯が鳴る。背の高い彼は青い髪の彼に想いを告げた。
ヒ)「もしもし。時間?教えてくれんの?」
タ)「ん。それもあるけど。」
ヒ)「・・・テルの、ことでしょ?お前もテルが・・・。」
タ)「あー!もういいのいいの!オレはテルのことただかわいいって見てただけ。」
ヒ)「・・・うそ。」
タ)「うそじゃねって。んなことより、ヒサシ、テルのことしっかり捕まえとけよ?帰ってきたときあいつが1人だったら、そんときはマジになるからな?」
ヒ)「・・オレが離すと思ってんなこと言ってんの?」
タ)「それ聞いて安心した。テルのこと・・・幸せにしろよ?」
ヒ)「言われなくても。」
タ)「はは、だよなー。あ、時間・・・。10時発のNY行き。」
ヒ)「はえーな・・。でも行く。テルと。」
タ)「うん。しばらく・・・逢えなくなるな。」
ヒ)「・・・オレだって寂しいんだからな?お前がいなくなるの。」
タ)「・・・ヒサシらしくもねーな。何しんみりしてんだよ。」
ヒ)「うるせえよ。」
タ)「泣くなって。」
ヒ)「泣いてねー!もうきる。また明日な。」
背の高い彼の脳裏に、青い髪の彼が言ったまた明日という言葉が、焼き付いて離れなかった。
10月17日
背の高い彼は日本を発つ。残された彼等はその飛行機を見上げていた。
タ)「んじゃーね。元気でな。」
テ)「ん。タクロウもね?」
タ)「ヒサシ・・・昨日の約束絶対わすれんなよ?」
ヒ)「わかってるって。安心して・・・行って来いよ。んで、無事帰ってこいな?」
タ)「ああ・・・じゃ、行って来ます。」
─1年後 2001年10月17日
茶色い髪の彼の電話が鳴る。背の高い彼はNYから帰ってくる。
タ)「ただいまあ〜。ヒサシぶりっす!」
テ)「おかえりなさい。ちゃんと勉強してきたの〜?」
タ)「うん。もちろん!・・・・ってあれ?ヒサシは?」
テ)「ん。ここじゃないとこで待ってるんだ。行こ。」
タ)「え・・・?あ、うん。」
彼等が訪れたのは海岸から小高い丘の見える海だった。
タ)「海・・・?ヒサシこんなとこで何してんの?」
テ)「うーん。ここじゃなくて・・・あの丘にいる。」
タ)「は・・・?どういうこと?あの丘って・・・・さ・・確か・・・。」
テ)「・・・そう。ヒサシね・・・死んだんだ。」
タ)「え!?なんで!?てゆうか・・・ウソだろ?」
テ)「んーん。ウソじゃない。ヒサシね、もういないの。・・・オレも知らないうちに・・死んじゃってて・・。」
タ)「待って。わけわかんねーんだけど。」
テ)「オレ、ヒサシの後ろに乗っててね。一緒に事故ったんだって。オレ気付いたら病院にいた。・・・事故った日から3ヶ月間意識なかったんだ。」
タ)「テル・・・。」
テ)「ヒサシ、オレとバイクの間に挟まってて即死だったって。ヒサシがかばってくれてなきゃ、オレも死んでたって。あとから医者に・・・聞いた。」
タ)「そんな・・・ひさし・・・・が・・・?」
テ)「オレ、死のうと想ったけど、ヒサシが助けてくれた命無駄にするなって言われて・・・で今はちゃんと現実受け止めてちゃんとやってる。」
タ)「信じらんねえ・・・。何で・・・勝手に逝っちまうんだよ・・・ばかやろぉ・・・」
テ)「タクロウ、泣いちゃダメだよ?ヒサシ怒るよ?」
タ)「オレが怒りたいよ。あの馬鹿!・・・テルを独りにすんなって・・・言ったのに!」
茶色い髪の彼は背の高い彼の手をそっと握りしめる。
「オレ、独りじゃないから、大丈夫だよ。」
「え?」
「此処に来れば・・ヒサシ近くにいるし。タクロウもさ・・いるもんね。」
「テル・・・。」
「ね、だから大丈夫。・・・さ、ヒサシに帰ってきたよって言いに行かなきゃ。」
「・・・そうだな。」
後ろから聞こえる秋を告げる波の音が、彼等の耳にこだまし、儚く散る銀杏のような短すぎる一生を終えた
青い髪の彼との永久の別れを物語っていた。
─終わり─
と。いうことです。水流でっす。
ああ。最後・・・なんか水流的な閉め方になっちゃってる・・。バレバレ。好きだね留学と死を絡ませるの。
カーテンコールっぽいでしょ?文才ねえわ・・・。(苦笑)
とりあえず。ヒサテルだったんですけどね。予定では。
でも結局別れってことになるんだったら。。。永久の別れにしてやろうかな、と。いうことで。
ああ。なんか秋ね。秋っぽいわ〜。(自己満足)
ちゅーわけで、秋の章は終わりです。
次は冬だね。・・・明るく終わりたいと思います。
キョウマくん、がんばろにゃ。