四日間の奇蹟 (2005/日)
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脳に障害を持つ天才ピアニストの少女と介護センター(研究所かな?)で働く女性の心が入れ替わるというベストセラーのミステリー(?)小説を映画化した作品です。 ストーリーそのものはベストセラーらしく非常に興味深いものだったのですが、映画としての出来は正直かなり微妙な感じでした。全体的に粗い印象を受けましたね。 自閉症の少女・千織(尾高杏奈)と子供を埋めないがために結婚を破棄されてしまった女性・真理子(石田ゆり子)というダブルヒロインに吉岡秀隆演じる主人公・敬輔が絡むのですが、この主人公も千織を助けるためにピアノを弾けなくなってしまった天才ピアニストという設定、それに加えて松坂慶子演じる女性も昏睡状態で話にからんできます。不幸のオンパレードです。この設定自体すでに「いつのトレンディドラマだろう」と錯覚するような気になったのですが、それはまあよし。 そのそれぞれが千織と真理子の入れ替わりという超常現象を介してそれぞれの魂の救済にたち会います。そのラストも素直にいいと思いますし、石田ゆり子が松坂慶子に最後に声をかけるシーンなどはなかなかグッと来るシーンでした。 ですが、それ以外がお粗末過ぎますよ。千織と真理子はそれぞれに敬輔への思いを抱いているのですが、千織はいいとして真理子の気持ちがどうしてそこまで強いのか分りません。一度親の反対を押し切ってまで結婚した経験のある真理子がどうしてそこまで初恋相手の敬輔を今でも好きなのか?敬輔も敬輔で、キャラクターが魅力的に描かれていないので見る側が感情移入できません。困ったものです。 物語のメインとなる入れ替わった最中の時期ですが、真理子はずっと昏睡で寝ているので、物語を進めるのは千織(中は真理子)です。この千織を演じる尾高杏奈というジュニアアイドルの演技が非常にうまく、自閉症の千織と真理子という二つのキャラを見事に演じきっており脱帽でした。しかし、真理子がこの姿で自分の心情を打ち明ける時、画面は唐突に石田ゆり子に代わるのです。そう、何度も何度も。クライマックスに一度や二度なら感動もするでしょうが、回数が多すぎて鬱陶しいです。尾高杏奈にそのまま演技させた方がずっと良いのではないかと思いました。 ラストも、オチはいいと思うのですが、ちょっと奇蹟が大安売り過ぎると思いました。「月光」も長すぎるし。 「感動させよう」という意思が頻繁に見え隠れするので、題材は面白いのに興ざめといった印象でした。 隣に座っていた20代らしき女性はエンドクレジットでハンカチ片手に劇場を飛び出していきましたけどね(^-^;)。 評価:☆☆ |