ターミネーター3 (2003/米)



俺は「ターミネーター2」という作品が大好きです。今まで見た作品の中でも五指、おそらく一番好きな作品といっても差し支えないほどお気に入りです(きっとそういう人は多いでしょう)。

そんな俺がT3の製作発表を聞いた時は複雑な気持ちでした。監督がキャメロンではない、ジョン・コナー役のファーロングが出演しないという2つの大きな問題をかかえ、シュワルツェネッガーの年齢的な不安もありました。

だからエイリアン2を見た後にエイリアン3を見たときのような落差を感じてしまうのでは?という心配が強く、公開ギリギリまで劇場で見ようかレンタルで済ませようか迷っていました。


しかし、結局行きました、そして見た感想は「行って良かった」でした。

まず、単純に1本の映画として観た感想としては「カーチェイスシーンが凄い!」に尽きますね。

クレーン車と消防車の激突カーチェイスなんてほかの映画ではまず見られないでしょう。そして見せ場であるT-850とT-Xのバトルも肉弾戦中心で迫力があります(決着の付き方はちと不満ありげですが、それは後ほど述べましょう)。3時間近い超大作が多い中、2時間という枠の中できっちりこれだけ詰め込んだ密度の高さには感心させられました。

1本のSFアクション映画としてみると充分高評価を与えられる作品だと思います。

では「ターミネーターシリーズ第3作」として観た場合はどうか?という本題です。

「T2」でコナー母子はサイバーダイン社のデータを破壊してスカイネット計画を阻止しています。しかし、スカイネット反抗勢力となるジョン・コナーはスカイネットが存在しない世界では出生自体がありえない訳なのです。ですから「T2」の時点でジョンの存在は消えてしまうはずなのですが、実際にはジョンは消えなかった。スカイネットは消えていない、むしろ計画は着々と進行している事実が今作で明らかにされます。そしてT-Xから逃げ回りながらスカイネットを消滅させるべく奔走するのが今回の主人公達の主な動きになるわけです。ストーリーに関してはよく考えられていると思います、ラストの展開も結構好きです。

ただ、気になったのが今回の監督が前作を意識しすぎている感が強いことです。全体の流れ、キャラクター達の台詞や仕草、ギャグなどを無理に前作を思い出させるモノを入れている感じがしてちょっぴり鼻に付きました。

そして、一番中途半端だったのがT-Xの扱いです。T-1000からさらに改良された彼女にとってT-850は相手にならないほど性能に格差があるはずなのに、それを感じさせるのは格闘シーンのときだけでした。

数々の内蔵武器を使いこなさないT-X、車に追いつけるほど早く走れるのに走って逃げるジョンに追いつけないT-X。液状化できるのに扉に下半身を挟まれて動けないT-X。ハードウエアは素晴らしいのに中のソフトウエアに問題があるのではないかと思わされました(^-^;)。

とはいえ、それぞれの場面は迫力もあり面白く、グイグイと最後まで見せてくれました。

シリーズのファンから見れば突っ込みどころは沢山あります。「ターミネーターは2で完結すべきなんだ」という人も多いでしょう、俺も見るまではそう思っていました。しかしラストシーンまで見てしまうと「これでよかったのかも」と思うようになりました。

もし「4」の製作があるとすればおそらく「またか」と思う人が多いでしょう。

しかし、「3」を受け入れることが出来た人はきっと「4」も見てしまうと思います。その時はおそらく舞台は未来になるでしょうからシュワルツェネッガーの出番がないかもしれません(ストーリー的にも彼の肉体的にも)。でもきっと見に行くでしょうね、俺は。
☆☆☆