スーパー・サイズ・ミー (2004/米)
「30日間マクドナルドのメニューだけで過ごしたら人体にどのような影響が生じるか」
という馬鹿馬鹿しい実験に身体を張って取り組んだドキュメント映画です。
別に見なくても「そんなの身体に悪いに決まってるだろ」と誰でも見当がつくわけですが、
そこをあえて実験するあたりがアメリカ人らしいですよね。
マイケル・ムーアの作品の二番煎じのように感じられますが、意外に真面目に作ってあり好感を持ちました。
業界シェアNo.1であるマクドナルドだけを個人的に糾弾するというわけではなく、
食品業界の洗脳に近いメディア戦略や効率優先の学校給食の実態、
そして何より安易にファーストフードを口にするアメリカ社会全体、
自らを訓戒せずにすぐ安易に企業や国に訴えを起こすアメリカ全体への警告など、様々なメッセージが込められていて考えさせられました。
しかし、映画としては「よく出来たドキュメンタリー」ではありますが、その域を超えない作品であることも事実です。
「もうマックへ行くのはやめようかな」と思わせるほどの訴求力はありませんでした。
せいぜいチョコレートやピーナッツを食べすぎて鼻血を出している子供に向かって
「そんなものばかり食べてるからだよ」と笑いながら注意する、そんな程度の印象しか残りませんでした。
被験者となった監督自体はだんだん体調、精神的にも悪くなっていくので見ていて心配になっていくのですが、
途中で「毎日二個ずつビックマックを食べている人」が至って健康的な表情で登場したりするので、
説得力が削がれてしまいました。
せっかく製作するのだから、全米の食品業界全てを敵に回すくらいの過激な演出を見せて欲しかったと思いますね。
とはいえ、これはファーストフードが米国よりも浸透率の低い日本人の感想であって、
米国人はもう少し深刻にこの映画を受け止めているかもしれませんね。
日本だったらどうでしょう?
ハンバーガーよりもコンビニ弁当の方が状況的にヤバイのではないでしょうかね?
評価:☆☆☆