ネバーランド (2004/米)
知らない人はいないであろうファンタジー『ピーターパン』が生み出されるまでのエピソードを、
事実を元に映画化した作品です。
前半は、新作の興行に失敗した主人公・バリ(ジョニー・デップ)とシルヴィア(ケイト・ウィンスレット)一家が出会い
交流する様を描いているのですが、このあたりは結構シリアスな展開なため少し退屈に感じる人もいるかもしれません。
俺もストーリーを追いつつ、デップにしては珍しい正装姿に注目したり、彼の相棒役のダスティ・ホフマンを見て
「彼は『HOOK』ではフック船長役だったなあ、この配役はその辺りを意識してのことかな?」
などと考えつつ鑑賞していました。
もちろん、前半がつまらない訳ではないですよ、バリに対して子供達が徐々に心を開いていく様子が丁寧に描かれていて、
バリが家に行くたびに子供達の表情を見るのが楽しみになっていきます。
三男のピーターが話の中心ですが、長男のジョージも成長振りが見ていて嬉しかったですね。
後半は「ピーターパン」の舞台が実際に始まるのですが、何気に舞台でのピーターパン役を演じた
ケリー・マクドナルドがいい味出していました。あまり他の映画で見かけない俳優ですが、
これを期に出番が増えるといいですね。
後半はネバーランドの演出が素晴らしく綺麗で幻想的な風景に思わず見とれてしまいます。
ストーリーと画面、役者の演技力の相乗効果で、思わず目頭が熱くなってしまう人も多いことでしょう。
全体的な演出は抑え目で、デップの演技も目立ちすぎないようにセーブしている印象を受けましたが、
それでもなお感動させられたということは、いかに過去の「感動系の作品」が「お涙頂戴な過剰演出」をしているのか
ということを考えさせられました。
人間模様が基本的に「不倫」な訳で、それを「ロマンス」ととるか不快に感じるかで個人の印象は変わると思いますが、
後半の盛り上がりはそれを払拭してしまうほどの出来だと思いました。
一昨年公開された『ピーター・パン』も劇場で観ておけばよかったなあ・・・、悪くなかったし。
評価:☆☆☆☆