ローレライ (2005/日)
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2004年に特撮CG系の邦画が微妙な出来な作品ばかりだったので、今作の宣伝を初めて見たときは「ああ、また痛そうな映画が…(^-^;)」と思い、劇場鑑賞はスルーすべきかと悩んでいました。 でもまあ、役所広司が結構好きなので「一応見ておくか」と、あまり期待せずに見に行ったのですが、予想を大きく裏切り非常によく出来た作品でとても楽しめました。 ストーリー的には終戦直前の日本でドイツ製の最新鋭潜水艦に架空の超兵器を載せ、広島・長崎に続く「第三の原爆」を阻止するために出撃するという「架空戦記モノ」といわれるジャンル(紺碧の艦隊とかが有名ですよね)です。「回天」なんて名前をスクリーンに出した邦画は今作が初めてではないでしょうか? 製作陣は平成版「ガメラ」で特技監督を努めた樋口真嗣が初監督、その周りを「エヴァンゲリオン」の庵野秀明などのスタッフが固めているので、アニメ系に詳しい人なら「コテコテにガイナックス臭い作品」と言えば作品の雰囲気は分ってもらえるでしょうか。 しかし、面白いのです!!('∇')ノ 戦争映画としてではなく、SFとして観て欲しいです。「Uボート」「眼下の敵」ではなく、「サブマリン707」「海底軍艦」の視点で見て欲しいのですよ。 ストーリーはアニメかライトノベルか?と言われてしまうほどシンプルなもので硬派な戦争映画や男くさい潜水艦モノが大好きな方には「ちょっと軽すぎ、子供っぽい」という印象を受けると思いますが、一つ一つの描写が丁寧で話し運びも自然で一気にラストまで突っ走ってくれます。 もちろん細かいアラは沢山ありますしラストシーンが蛇足だったりもします。堤真一演じる上官の理論がいかにも「現代の人間が考えた歴史的価値観」で呆れたり、乗組員の殉職シーンが取ってつけたように「とりあえず潜水艦モノなんだから水死シーン入れとけ」的だったり爆雷防御時のN式潜航艇の耐久力が疑問だったり南部で歩兵だった連中がどうしてUボートをいとも簡単に操艦できるのか疑問だったりします、ええ、突っ込みだらけですとも。ヒロインのキャラクター描写も薄いしね。 ですが、「CASSERN」で(あれはあれで好きですが)非常に押し付けがましい反戦テーマを押し付けられたりした後の身としては、今作の「頑張れ日本人」的な勢いは見ていて心地よいです(*゜―゜)。戦闘シーンも格好いいです。力の入っているシーンとそうでないシーンでの差が一見して分ってしまったりする出来のムラはありますが、一つ一つのカットやカメラ視点ががキッチリ決まっていて格好いいですねー。流石は樋口監督というべきでしょうか。特撮映画ではありますが、見ているときの感覚はアニメ映画に近いです。そのため、受け付けない人もいるかと思われますが、邦画としてのスタイルとしてはいい傾向だと思います。 「アニメと実写を融合させたような」というスタンスは今までに何本も作られてきましたが、正直言ってどれも「実験作」のレベルを超えていないような作品ばかりでした。今作はようやく「見られるレベル」の作品が登場してきたといってもいいと思います。 題材はこだわらないので、このレベルの作品が定期的に作られてくれれば嬉しいんですけどねー。 評価:☆☆☆☆ |