ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ (2005/米)

 天才子役としてめきめき知名度を上げているダコタ・ファニングと名優ロバート・デ・ニーロ競演のスリラーという事でかなり期待してました。
 ストーリーは大して捻りがなく、アラも多く、クライマックスもネタバレ禁止という割にはスリラー好きな人には簡単に予想出来てしまう範囲内ですね。ネタバレを先に知ってしまうとストーリー的に楽しめるポイントはほとんど無いでしょう。観客を惑わせるためにわざと矛盾を残している感もありますし。

 しかし、映画としては充分楽しめる作品だと思います、それは「怖さ」と「演技力」。ホラーなのかスリラーなのかサスペンスなのか?どういう手で観客を怖がらせるのか分らず、暗闇を手探りで歩くような緊張感がずっと続きます。
 これは作品の中核となる「チャーリー」という人物の正体が分らないためで、「目に見えざる恐怖」を巧く演出していると思います。ただ、演出はいいけど前述の通りストーリーが巧くないので、先に正体を知っていると怖くないと思いますし、勘の良い方なら「ラスト15分」の前に気付いてしまうと思います。

 この怖さを盛り上げている要素で不可欠なのがダコタ・ファニングの演技力です。あの生気の無い表情がとにかく怖い。他の作品で天真爛漫な笑顔を見せている彼女がこんな表情を見せるのか、とても11歳には見えないですね。この年齢で既にプロの女優なんですね。もちろんデ・ニーロの愛情溢れた演技が隣にあってこその映えですので、この作品はこの2人の演技力で持っているといってもいいくらいかもしれません。

 ネタバレさえなければ楽しめますので、これから観る人は極力情報をシャットアウトしてから行きましょう。

 今回気になったのは本編よりも予告編や宣伝媒体、そして邦題でした。「暗闇のかくれんぼ」って・・・、ハイドアンドシークという言葉自体が「かくれんぼ」の意味ですから「かくれんぼ〜暗闇のかくれんぼ」という奇妙なタイトルなんですよね。「もういいかい」「まあだだよ」という予告編は怖さは出てるけど作品にはあまりマッチしてない気がしました。もしこれが同内容の和製ホラーの予告編だったらかなり怖いに違いない・・・。
 あと「感動」を売りにした宣伝方法が・・・感動?・・・感動??

 初めからダコタ目当てだったこともあり、俺的には気に入ったのですが、スリラーに緻密なストーリーの組み立てを求める人にはちょっと向かないかも(^-^;)。怖さの演出が良く出ていれば多少のアラは許せる人やホラー好きだけど実は結構怖がりな人は楽しめると思います。

デ・ニーロもさすがにいい演技見せてくれますので、デ・ニーロファンも観ておいてよいかと。

評価:☆☆☆

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