ハウルの動く城 (2004/日)
「千と千尋の神隠し」以来、久々の宮崎駿作品の公開ということで、また木村拓哉と倍賞千恵子が主役として声優初挑戦と聞き、
不安と期待の入り混じった状態で公開を待っていた人も多いと思います。
結論として、2人の声優ぶりは「思ったより悪くなかった」という印象でした。
木村拓哉は、演技自体はお世辞にも褒められたものではないし、「木村拓哉」の枠を全く越えてはいないけれど、
ハウルというキャラクターの持つ雰囲気とはマッチしていたと思います。・・・褒めはしませんけどね(^-^;)。
倍賞千恵子演じるソフィーは、登場時の18歳の姿の時は違和感がありまくり、「これはちょっと無いだろう・・・」と思ったのですが、
90歳の姿の時の演技がなかなか良く、ソフィーの心情の状態によって場面ごとにソフィーの姿が微妙に変わるため、
見ているうちに違和感は無くなりました。その場面場面によって巧く演じ分けもされており、いい配役だったと思います。
あと、三輪明宏も巧かった。
ストーリーは過去の作品のような毒はあまり感じず、恋愛物の枠を越えないようにまとめられていました。
ちょっと後半が早足で予定調和すぎる感はありますが、これはこれでいいんじゃないでしょうか?
登場人物もそれぞれが魅力的でコミカルに描かれており、子供が観ても大人が観ても楽しめる作品だと言えると思います。
絵は流石に綺麗でした。城が歩き回るシーンは今年の春に観た「アップルシード」の多脚砲台を思い出したりしましたが、
宮崎テイスト満載の兵器デザインや生活臭のある城内の風景など、職人芸は相変わらずでした。
また、ソフィーの描き方がいいのですよ。
容姿が90歳の時にふとした仕草で宮崎アニメのヒロイン特有の動きを見せたりして、
「ああ、今中身は18歳なんだな」などと憶測しつつ見るのが楽しかったですね。
そして忘れちゃならないのが音楽。久石譲の音楽が素晴らしいです!
「この映画のどこが良かった?」と聞かれればまず間違いなく「音楽」と答えますね。
それくらい場面場面での楽曲が画面と融合して素晴らしかったです。
今作は、過去のジブリ作品のように何か突出した部分があると言う訳ではありません。
よく言えば「全てにおいて高水準」、悪く言えば「凡庸」。
だからこそ声の部分だけが浮いてしまって気になるのかもしれませんね。
評価:☆☆☆