コラテラル (2004/米)
「オープニング記録でラストサムライを抜いたトム・クルーズ最新作」だそうです。
今回のトム・クルーズは久々の悪役、冷酷非情な殺し屋です。
その彼が小市民なタクシードライバーと知り合うことでドラマが展開していきます。
トムの演じる殺し屋・ヴィンセントはMI2の時のような普段のトムとはかなり雰囲気ガ違う
役作りをしており、なかなかに格好いいです。
アクションシーンもかなり気合が入っており、銃捌きやリロードの仕草が流れるような手付きで
唸らせてくれます。
ですが、そういった雰囲気や仕草はともかく、全編通して見た時の彼の印象はあまり
「超一流の殺し屋」には感じられませんでした。
細かいミスが多いんですよね、6年もフリーランスで殺し屋をやってきた割には。
暗闇で銃撃戦出来ないってどうよ(^-^;)。
きっとジェイミー・フォックス演じるマックスとの接点を作るためにわざと人間っぽいところを
出しているのだと思うのですが、蛇足に感じました。
トムの演技は問題ないのに「完璧な殺し屋」に見えないのは演出・脚本レベルでの問題かも。
逆にマックスは非常にいいキャラクターでした。ヴィンセントがタクシーに乗るまでの彼のシーンは
面白みに欠けるのですが、だんだんと彼のキャラクターが浮き彫りにされていき、
存在感が出はじめます。特に中盤、彼が窮地に追い込まれて開き直るシーンは印象的でした。
もっと彼を前面に押し出したストーリー展開でも良かったのではないかと思います。
考え方、生き方、今まで歩いてきた人生、全く共通点のない二人の男の心を描いたドラマとして見れば
かなり楽しめる作品だと思います。2人の感情のぶつけ合いは見ごたえありました。
ですが、トム・クルーズ目当てで彼の身体を張ったアクションが見たい、MI2のような彼を見たいという人は
ちょっと拍子抜けしてしまうかもしれません。
ラストもいろいろ考えさせられて、個人的には好きな終わり方ですが、一見淡白な印象なので
好き嫌いは分かれるかもしれません。
評価:☆☆☆