} --> 亡国のイージス (2005/米)

「ローレライ」「戦国自衛隊1549」の福井晴敏原作の軍事アクション(?)です。原作未読ですので、あくまで映画だけを見た感想なのですが、第一印象としては「ダイハード」か「沈黙の戦艦」か?といった感じでした。

自衛隊の最新防衛兵器であるイージス艦が北のテロリストにのっとられ、真田広之演ずる自衛官が孤軍奮闘するというストーリーです。 防衛庁と自衛隊の全面協力で撮影しただけあって、映像の迫力は凄まじいものがあります。 おお!イージス艦内はこうなってるのか! おお!F2が飛ぶ飛ぶ!! 五目御飯のレーションは温めないと食えたもんじゃないのか(笑)。と、大画面で「本物」を観る迫力は十二分に堪能できます。

ストーリー自体は、面白いと言えば面白いのですが微妙なんですよね。真田広之と寺尾聡、中井貴一に佐藤浩一とキャスティングが豪華なので、男たちがそれぞれの信念の元に戦う物語としては非常に良く出来ていると思います。 とくに真田広之の先任伍長の人間らしさの描写は非常によかったと思います。寺尾聡の副長はちょっと意思弱すぎ・・・、と思いましたがいいキャラクターではありました。中井貴一の部下にいる女工作員の存在意義が不明瞭でちょっと「?」でしたね。原作では重要な役割なのかもしれませんが、本作ではお色気担当と言う訳でもないしストーリーにもあまり絡まないしで中途半端な描き方でちょっと残念でした。

人物それぞれの描き方はいいと思うのですが、大局的な描き方が中途半端だったのが残念でした。冒頭で佐藤浩一が国防についてトクトクと語るのですが、そういった描写はそれだけであとは全て個人戦。もっと国防意識の欠如に対しての問題提起をするとか。国民が無関心すぎるといった問いかけをしてくれるのかと思っていたので、そういったメッセージ性が薄く肩透かしを喰らった気分になりました。

そういうぬるま湯的な作品になってしまったのは、政府の姿勢なども絡んできているのでしょうね。中井貴一とその部下はどう見ても北朝鮮の工作員なわけですが、そういった国名を匂わす単語は一文字も出てこないので却って不自然です。「007」のようにハッキリクッキリしろまではいいませんが、もう少し掘り下げて欲しかったなあ、と思いました。メッセージ性をあまり込められなかったのも、きっといろんな方向(主に左)から横槍が入ったりしてるんでしょうねえ。トータル的には面白い作品なのですが、自分が期待していたものとは違っていたのでちょっと辛目の採点です。

あと、説明的なテロップをいろいろ入れて欲しかったな…。役職とか階級とかさっぱりつかめず苦労しました。

評価:☆☆☆

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