ラーメンと俺

日本人ほどラーメンが好きな民族はいないと思う。
当の本人も、ラーメンは好きだ。
特にカップラーメンが大好きだ。
コンビニに入るたびに、新しいカップラーメンが入ったかチェックしてしまう。
カップラーメンは日本が世界に誇れるものだと思う。

大学時代、台湾へ行ったときに台湾産のカップラーメンを手に入れ
国内に持ちこむに成功した。
帰国後、早速食うことにした。
きっと、ラーメンの本場である台湾産なので、すこぶる美味いにちがいない。
興味があるのか弟が見にきた。
本場台湾産カップラーメン様にお湯を注ぐという任務は、長男である
俺にこそふさわしいが、ここは弟に譲った。
食うのはもちろん俺だ。
フタを開け、湯を注ぎ3分待つ。

異変はすぐ起こった。
カップラーメンから食いもんとは思えない異様な臭いが漂い始めた。
臭いを例えるなら「ヘドロ」だ。
あまりの臭さに3分待てない、いや待ちたくなかった。
待てば待つほど臭気が物凄い密度になってゆく。
臭さに耐え切れず、ヘドロラーメン台所へ廃棄処分。

そんなヘドロラーメン事件から、しばらくして
俺はまた、妙なラーメンを食うことになった。
大学の友人3人と昼飯をくいに出て行くと
「小西湖」という妙な名前の中華料理店を発見。
相談の結果、ここで飯を食うことにした。

店に入り、店主に注文した。
尿意がもよおしたのでトイレへ行こうと、案内板に従いドアを開けると

おい・・簡易トイレかい・・・

花火大会の時によくある、あの簡易トイレである。
トイレから帰ってきて、とりあえず水を飲んだ。

うげえ〜錆び臭せ〜

なんなんだこの店は!
とんでもない店にきてしまったと思っていると、ふとカウンターの上に
額縁に入った写真が目に入ってきた。
まるで、中国の山奥で撮ったかのような、白黒の写真だった。
そう言えば注文とった時、「チャーハン」の発音が「チャハ〜ン」と変だった。
ここの店主は中国人か?
友人と店主中国人説で盛り上がっていると、注文したものがきた。

俺は醤油ラーメンを注文した。
早速食ってみた。
極普通の醤油ラーメンだった。
簡易トイレといい、錆び臭い水といい、中国人ぽい店主といい
胡散臭い店だが味はいたって普通だったので、なんだか裏切られた気分だった。
ふと、友人の注文したものを見ると、俺と同じスープの色だったので

「なんや、おまえも醤油ラーメンやったんか」

「いや、俺、味噌ラーメンや」

え!そんなはずないと思い、友人の味噌ラーメンのスープを飲むと

醤油ラーメンと同じやんけ!

やはり、期待は裏切られてはいなかった。
その後、2、3回この店で飯を食うことがあったが
ある日、突然店の入り口に「しばらく休業します」という張り紙が張ってあった。
それを見るなり俺と友人3人そろって思ったことは










店主、中国へ帰ったな