
外の花売り場で仕事をしていると
真っ黒なスモークを貼った車高の低い黒のシーマが駐車した。
このクソ熱いのに全身目がくらむような純白のスーツの御方と
全身目を覆いたくなるような漆黒のスーツを着た御方が
俺の想像通りのイデタチでご来店された。
そして、俺の予想通りに俺の方へ向かって来たではありませんか!
その決してカタギには見えない御方達が
「おい!兄ちゃん!砂利10個くれや」
とご所望したのでダッシュで台車に砂利を積んで差し上げた。
運ぶ途中、あろうことか漆黒のスーツの御方の肩に当ってしまったので
即座に「スイマセン」と謝ると
「ちっ!」
と短いながらも俺を恐怖させるには十分なお言葉を頂いた。
その後何事もなく無事レジで精算を終えた。
いつもなら「ありがとうございました」と言って接客を終えるのだが
この御肩達はVIP待遇、松竹梅で言うと「松コース」の接客なので
頼まれてもいないのに商品をお車に搬入して差し上げた。
積みこみ終わってお車を見ると
車高が行きよりローダウン!
段差で車体を擦らなければよいが・・・
その後、お見送りをして「松コース」の接客終了し店内へ撤収した。
しばらくして外の売り場に用があったので外に出ると
さっきの超ローダウン仕様シーマを発見!
やはり、段差でお車が擦ったのか?
そうだとしたら、俺はあの御方達に
ドクロべー様のお仕置きより酷いお仕置きを受けることに!
俺には「シーマ」が「死畏魔」に見えた。
すぐさま向きを180度回頭し事務所へ退避した。
事務所で俺は防空壕で空襲が終わるのを待つような気持ちで刻が過ぎるのを待った。
10分後・・・
空襲は終わったようだ。
生きているという実感を噛み締めながら防空壕(事務所)から出た。
昼休憩にこの出来事をバイトのA君に話したところ
A君 「僕もその人達見ましたよ」
俺 「めっちゃ怖かったやろ?」
A君 「あの格好は怖いって言うより卑怯です」
俺 「しかし、あの砂利なんに使うんやろ?」
A君 「人埋めるのに使うんちゃいますか〜」
俺はA君に「今日の踊るヒット賞」をあげようかと思った。