2000年3月31日の解散以来、1年半振りに1日だけ再結成されたSPEEDのライブを見に淡路島に行ってきました。私自身、彼女達のライブを見るのは99年12月の東京ドームでのライブ以来になります。 解散してから、仁絵を除いた3人はそれぞれソロ活動を本格化させていきましたが、私の中では熱が冷めていった感じで、3人のソロ曲の中で買ったのは寛子のアルバムだけでした。だから、再結成のニュースを初めて聞いたときも、「再結成かぁ。」くらいにしか思ってなくてしかも大都市ではなく、淡路島でのライブとあって全く行く気もなかったわけです。そして、アメリカでのテロ事件がなければそのまま過ごしちゃってて、ライブ翌日のテレビや新聞を見て「あ、ライブ昨日だったんだ。」なんて思ってたんじゃないかな。テロ事件のとき、仁絵と寛子はちょうどニューヨークにいたんですよね。で、飛行機が飛ばないから足止めされてて日本に帰ってこれない状態だというニュースを聞いて、「ライブ中止になるのかな。」と思ってました。でも、無事2人とも帰国してきて、チケットも発売されて売り切れになったらしいし、それで毎日覗いているヤフオクで何気なしにSPEEDチケットを検索してみました。そしたらめちゃめちゃ売りに出されてるじゃないですか。しかも全体的に入札者の数が少ないし、というより良い席もしくは激安値段のチケットに入札が集中している感じでした。そこで私もお遊びで激安チケットにいくつか入札してみることにしました。どうせすぐに高値を付ける人がいるわけですし。もしこれでどれか安いチケット落札できたらライブに行ってこようかな、という風に思ってほぼ毎日いくつかの激安チケットをチェックしては他の人に高値更新され、という日々が過ぎていきました。そしてとうとうライブの2日前になって、チケットをたったの100円にて落札することに成功しました。急いで出品者のかたと連絡を取って速達で送ってもらってようやく、1日前の夕方にチケットを手にすることができたわけです。ちなみに席は80列の17X番台なのでした。この日の夜、久しぶりにSPEEDの過去のアルバムを押入れから出してきて聴いてみました。ちょっぴりジワっときました。あ、私やっぱりSPEEDの曲好きだったんだなって思いました。 さて、ライブ当日、朝早くに特急に乗って出かけました。家の最寄の駅から淡路島の対岸にある舞子という駅まで5時間もかかりました。やっぱり田舎に住むのはなにかと不便です。そこからは高速バスで明石大橋を渡って淡路島の会場まで行きました。会場に着いたのが午後1時過ぎだったかな、バスの停留所から会場までしばらく歩いていくと、聴き覚えのある「エビデ〜ェ、エビナ〜イ、イェ〜♪」メロディーが流れてきました。SPEED時代から唄っていた絵理子のソロ曲です、どうやらリハーサルの最中だったようです。野外ライブだから音がまる聴こえなのでした。中の様子は見れないですがライブで唄うのとほぼ同じ声量で唄ってます。それを聴いていて、本当に今日ここでSPEEDライブがあるんだなと初めて実感が沸いてきました。この後、SPEEDのリハもあるのかと思いましたが絵理子のリハで終わりでした。そして2時30分に開場し、私も少し遅れて中に入りました。まずはグッズ売り場のほうに行くと、売り場の前に商品の一覧が貼ってありました。前回のツアーのグッズとまるきり同じです。な〜んだ、と思って素通りして自分の席を見つけに行くことにしました。(でもこれはミステイクなのでした)80列だった、なにしろ100円チケットなんで席自体あまり期待してなかったのですが、この会場、横に随分とイスを並べてあります。一番右は確か288番って書いてありました。私は17X番台ということで正面からはやや遠いものの、割と真ん中から全体的にステージを見ることができます。これはラッキーだなと思いました。ちなみに、1番とか288番の席から正面を見てみたらステージの左右の端よりさらに外側でした。ステージは中央と両端に階段があるだけで特別凝ったセットではなかったです。中央には花道があって左右に巨大スクリーンがあります。とにかくステージの左右の長さよりもはるかに長くイスが敷き詰めてあるという感じでした。ドラムセットが置いてあるのが見えたので、カラオケではなくちゃんと生演奏なんだなと思いました。私が着いたときには席もまばらで、ヤフオクに出てたチケットそれぞれ全部買い手がついて有効活用できたんだろうかと思いましたが、開始時刻が迫るにつれだんだんと埋まっていきました。 |
今井絵理子セットリスト | さて、日も傾きかかった5時30分過ぎにようやくライブがスタートしました。まずは絵理子ソロからのスタートです。始まった〜と思ったら3列ほど前にいた小学生がイスの上に立ってライブを見始めて、その後ろにいた親子連れはお父さんが娘さんがステージを見れるようにだっこして、さらにその後ろにいたおばさんはやたら背が高いし、私は肉眼で絵理子を見ることが全くできない状態になってしまいました。少し左右に動いてなんとか前の人の頭からステージが確認できる程度。これはちょっとマズイ。かと言ってどうにもならないし。仕方ないのでスクリーンをしばしの間見てました。絵理子の衣装は黒レースの手袋と皮パンが印象的でした。最初の曲は「LUV IS MAGIC」でした。少しすると警備員さんが「イスから降りてください。」みたいな注意をだしたので、それからはなんとかステージを見れるようになりました。でもしばらくするとまたイスの上にのぼっちゃうわけで。私もイスの上に立ちたかったとこですがさすがに成人男性でそんなことしてる人はいなかったのでポジションを変えながら見ました。ちょうど左隣の人が最後までずっと席を離れてしまったので動けるスペースがあってよかったです。絵理子の曲は3人のソロ曲のなかで一番ハジけた感じの曲が多いのでライブもすごく盛り上がってました。2曲目、3曲目は初めて聴いた曲でした。ちゃんとソロのアルバムもチェックしておけば良かったとちょっと思いました。MCでは「踊りすぎてインカム落ちちゃった。」とか言ってました。そしてシメはリハでもやってた「EVERYDAY BE WITH YOU」でした。「遠い砂丘で〜♪」の後の「エリコ〜」コールも久しぶりに耳にしました。絵理子はなんかソロでも全然ライブ慣れしてる感じがしました。 | |
1 | LUV IS MAGIC | |
2 | FREE SOUL | |
3 | PLACE IN THE SUN | |
4 | EVERYBODY WITH YOU |
5分程のインターバルの後、次に登場したのは多香子でした。ソロデビュー曲の「MY FIRST LOVE」です。白のテンガロンハット、薄い緑の上着をはおってました。SPEEDのときよりさらに綺麗になってましたがMCを聞くとやっぱり「あぁ、この人全然変わってない。」と思いました。なんか独特の雰囲気を持ってると思います、この人。多香子の曲は全体的にマッタリとしてます。2、3曲目はアルバムの曲でしょうか、これまた初めて聴く曲でした。そのなかで1曲、ダンスナンバーだっていうのがありましたがSPEEDや絵理子の曲でいうところのダンスナンバーではなくフラメンコっぽかったです。曲間ではダンサーのひとりと社交ダンスっぽく踊ってました。MCも絵理子に比べると多めでした。「淡路島は沖縄みたいな感じがする」って言ってました。多香子のライブが終わる頃にはすっかり日も暮れて、ステージの後ろからお月様が見えてきました。やっぱり秋の野外ライブはちょっと寒いです。 | 上原多香子セットリスト | |
1 | MY FIRST LOVE | |
2 | STEP THE TIME | |
3 | FIRST WING | |
4 | SWEET DREAMS |
hiro セットリスト | そしてソロ最後に登場したのは寛子ことhiroでした。SPEED時代にリリースした「AS TIME GOES BY」が1曲目でした。寛子はピンクの帽子に白のノースリーブのシャツ、パンツはジーパンだったかな、ちょっと忘れました。肩には白いモワモワをかけてましたが途中で取ってました。最初のMCでは「寒い」って言ってたけど次のMCのときには「暑い」って言ってました。寛子は全部シングルの曲を唄ってました。やっぱり唄が抜群にうまいです。SPEED時代にはあまり使うことのなかったファルセットがソロの曲では多用されててそれが印象に残りました。寛子も「淡路島は沖縄に似ている」って言ってました。最後は「久しぶりに唄う」と言っていた「BRIGHT DAYLIGHT」で終わりました。3人のソロはそれぞれ新鮮で楽しめました。音楽的にもそれぞれ別の道を進んでいってる感じで。でも、やっぱり今日の目当ては誰にとってもSPEEDです。寛子のライブが終わってからSPEEDのライブが始まるまでの時間にして15分くらい、客のひとりでしかないんですがすっごく緊張していました。 | |
1 | AS TIME GOES BY | |
2 | TREASURE | |
3 | YOUR INNOCENCE | |
4 | BRIGHT DAYLIGHT |
そしてついに照明が消え左右のスクリーンにこれまでのシングルのビデオクリップが少しずつメドレーで流れはじめました。その合間合間には寛子、絵理子、多香子それぞれの現在のカットも挟まれ、やがて映ったのはニューヨークの街、そしてダンスレッスンをしている仁絵の姿が!!このとき会場からすごい歓声があがりました。いよいよ1年半振りのSPEED再結成の瞬間がきました。ドカンという火薬の音のあとに始まったのは「あの空をこえて〜♪」のメロディです。前日に続いてこの瞬間はジワッときちゃいました。前日アルバム聴かないでいたほうがさらに感動の嵐だったかもしれません。スクリーンに次々とメンバーの顔が映し出されていき、頭をバンダナで覆った仁絵の姿が映し出されると再度、大きな歓声があがりました。確かに視界の先には黒のレザージャケットに身を包んだ4人が揃ってます。そしてもう生で聴くことのないと思ってた曲が今、じかに自分の耳に入ってきてます。先ほどのソロではファルセットで魅せてくれた寛子は、今度は持ち前のハイトーンボイスで唄ってます。続けて「STEADY」を唄いその後MCがありました。「みんな〜、ひさしぶり〜」と言った仁絵はちょっと声のトーンが低くなってて、見た目もグッと大人になってまさにニューヨーカーって感じがしました。 その後もかつてのシングル曲を次々と唄っていきます。「WAKE ME UP!」、「PRECIOUS TIME」、「LONG WAY HOME」。全然ブランクを感じさせないです。どの曲もまだ輝きを放ってます。「WAKE ME UP!」の寛子の「もう泣かない」の言い方がなんか印象に残りました。 一度ステージからはけた後、今度は白の衣装に着替えて登場してきた4人、このイントロのギターフレーズは意外にも「DON'T BE AFRAID」。99年夏のツアーのときに新曲として唄ってたナンバーです。今日はシングル曲だけしか唄わないと勝手に思い込んでいたので嬉しかったです。と同時にひょっとしてフルセットのライブやるつもりなの?って思いました。事実、右のセットリストを見てもらうとほぼフルセットといっていい曲数でした。 続いてのMCではメンバーの「HI TO E」コールに合わせて仁絵は踊ってました。絵理子に「髪の編みこみカッコイイ。」と言われてましたが仁絵は「でもこれは日本でやってもらったの。」と言ってました。そして多香子は持ち前のボケキャラを発揮してました。しゃべってる途中で「(言おうとしてたことを)忘れちゃった。」とか、「今日の解散コンサートは〜。」とか言って仁絵に「うーちゃん、落ち着いて。」と言われてました。みんなそれぞれに成長してて、特に仁絵なんかはもう10代ではなくなったわけですが、このトークの形態はまさしくかつてのSPEEDでした。 |
SPEED セットリスト | |
1 | ALL MY TRUE LOVE | |
2 | STEADY | |
3 | WAKE ME UP! | |
4 | PRECIOUS TIME | |
5 | LONG WAY HOME | |
6 | DON'T BE AFRAID | |
7 | BREAKING OUT TO THE MORNING | |
8 | ALIVE | |
9 | CARRY ON MY WAY | |
10 | WHITE LOVE | |
11 | BODY&SOUL | |
12 | GO! GO! HEAVEN | |
13 | ONE MORE DREAM | |
14 | ラブリーフレンドシップ | |
15 | MY GRADUATION | |
16 | STARTING OVER(サビ) |
後半はもう代表曲の連発でした。花道の先端がせり上がり出した部分で唄った「WHITE
LOVE」、「ホットなソウルって唄うのがもう恥ずかしい」って寛子が言ってたデビュー曲「BODY&SOUL」、そして本編ラストは「GO!GO!
HEAVEN」で終わりました。 アンコールはなんとこの日のために伊秩さんが書き下ろしたという新曲「ONE MORE DREAM」という曲を披露してくれました。続けて「ラブフレ」、「マイグラ」とかつてのライブ時のアンコール定番曲と同じ流れで終わりました。このときだったか、メンバーが使ってたSPEEDタオルは今までのツアーでみたことのないデザインでした。「ひょっとして今日これグッズとして売ってたの?」と疑問に思ってて、ライブ終了後グッズ販売所を覗いたら一番右端で売ってました。昼間見逃してました・・・。しかし時すでに遅し、「SOLD OUT」の張り紙が・・・。う〜ん、こういうの見ちゃうとちゃんと早めにグッズ販売所に行って買っときゃヨカッタと猛烈に思いますが仕方ないですね。さっきヤフオク見たら早速出品してる人いました。 ライブに話を戻すと、「マイグラ」で全ての曲を唄い終えた4人はステージ端から端まで走っていって一礼をし、再びステージ中央に戻ってきたところで再び客席からアンコールの声が鳴り渡りました。しかしバンドメンバーはすでにステージを降りていたので、絵理子がアカペラでちょっとだけ唄おうと提案しました。そして唄い始めたのは「STARTING OVER」でした。少しだけでも聴くことができて良かったです。そして本当にこれで最後、4人もステージから去っていきました。やっぱり今回も最後までステージにいたのは寛子でした。今回は、直前に淡路島行きを決めたわけですが、行ってきてホントに良かったです。仁絵は「今度は30になったときにまたSPEEDのライブをやりたい」と言ってましたが、せめて私が30になる前までにもう1回ライブやって欲しいです。 |