絆〜おまけ〜のおまけ〜



看護服を持って部屋を出たを待つこと暫し、銀時は期待に満ちていた。買ったはいいが、どうやって着せようか悩んでいたから、今回の件でこんなにもすんなりいくとは思っていなかった。味を占めそうだとほくそ笑んでいると、襖が遠慮がちに少し開く。



「銀ちゃん」
「どうした?着たのか?」
「着たけど・・・」



顔だけ覗かせて、が恥ずかしそうに口を開いた。銀時を見るのも恥ずかしいのか、目を合わそうとしない。



「着たなら来いよ」
「だって・・・恥ずかしい」



襖から顔を引き、銀時から見えなくなった。焦らされるのも嫌いじゃないが、ここまで来てお預けはなしにしたい。起きて行けないこともないが、それじゃ楽しくないと銀時にもこだわりがある。しかし、このままでは埒が開かないと考えた。



「・・・看護婦さんが来てくれないんじゃ、このまま放置されて悪化して、取り返しのつかないことになるのかなぁ」
「ぅ・・・・」
「痛いなぁ!ほっんとに痛いんですけどぉ」



銀時は胸を押さえ、少々顔色を変えて話した。時折、痛さで顔を顰めてみたりして、に重傷度をアピールする。業とらしいが、を騙すには十分だった。心配そうに銀時を見つめる瞳に、成功の二文字が頭を過ぎる。



「わかりました!今、行きます!」



深い深呼吸をしてから、襖を一気に開く。



「っ!!」



の姿に、銀時は開いた口が塞がらず、ざわめく気持ちを必死で堪えた。薄ピンクの看護服はの体のラインぴったりで、胸元は大きく開いてるし、スカートは膝上30cmの超ミニだった。が出たくない気持ちもなんとなくわかったが、男としては喜ばずにはいられない。スカート丈を気にして両手で前を押さえているが、そのことで胸が強調されていることに気付いてはいないようで、恥ずかしさで潤んだ瞳とプラスされて煽るのだった。



「手当てしたら、すぐ着替えるからね」
「ぉ、おう・・・」



ゆっくり近付いていく。視線がから離せなくなっている銀時に、見ちゃダメ!とか、反則だろと視線を宙を泳がせるが、離すことなんて出来なかった。隣に腰を下ろしたは少しむくれており、銀時の頬を抓る。



「銀ちゃん!・・・見過ぎだから」
「仕方ねぇだろ。見えるんだから、イテテ!」



頬を抓られても、すべての行動が銀時のストッパーを外していく。すぐ目の前にいるに、銀時の我慢も限界が近い。



「もう!包帯外すから起きて」



頬から銀時の体を支えようと肩に移動させた手をなぜか掴まれ、気付いたときには立場が逆転していた。目の前には天井と切なげな銀時が見下ろしている。さっきまでのふざけた感が一切消えていて、の中には恥ずかしさよりもドキドキが広がっていた。



「銀ちゃん?」
「しゃべるな・・・」
「んっ・・・っ!」



唇を塞がれ、抵抗しようにも怪我人だしとされるがまま。深い口付けに頭がぼーっとして、今はこんなことしている場合ではないと思っていたのに、いつしか、それに答えるように背中に腕を廻していた。



「着せるんじゃなかった」
「我が儘・・・」
「こんなエロくなるとは思ってなかったし、が似合い過ぎるから悪い」




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