気まぐれ日記

2006年9月


9月30日  父よ 
家の外壁を塗り直すことになった。
木の部分の汚れがめだってきたためである。
ペンキも刷毛も用意したのだが、ここに大きな問題があった。
それは、私がたいへんな不器用であるという事実である。
私が塗ったらきっと、もともとの汚れ以上のものを刻みつけてしまうに違いないと思われる。
そこで応援を依頼した。
父である。
私の要請に父は二つ返事で応じてくれた。
朝も早くからやってきて、せっせと塗り始めてくれたのだ。
ありがたい。
本当にありがたい。
ほぼ一日かけて、我が家の外壁をきれいに塗ってくれた。
作業の終わりに私からお礼の言葉をかけた。

「助かったよ。今日は本当にありがとう。」

「いや、別にかまわんよ。」

「一日まるまるつぶしちゃってゴメンね。」

「いやいや、気にするな。今日はオレの誕生日だけどな・・・」


父よ、申し訳ありませんでしたm(_ _)m


9月17日  男の料理 
本日の夕飯は私が作ることになった。
メニューは「ナスとシシトウの味噌炒め」である。
ナスとシシトウを適当な大きさに切ってフライパンで炒める。
そこに味噌・みりん・砂糖・醤油を加えて完成という極めてシンプルな物だ。
これぐらいなら私にだってお茶の子さいさいである。



なのに数分後の私の目の前には、もはや料理とは呼べず、ただ黒こげになった物体が佇んでいるだけというこの現実。
涙なくしては語れまい(T_T)


9月9日  裏側 
相棒と一緒に、大阪の万博記念公園に野外ライブを見に行った。
初めて行く場所なので迷わないか心配だったが、それは杞憂であった。
だって、あの巨大な「太陽の塔」があるのに、迷いようがない。
いや、迷いたくても迷えないと言った方が良いかもしれない。
歩いているとあの巨大な塔に知らず知らずのうちに吸い寄せられているような錯覚に陥る。

園内に入り、どこかでお弁当を食べようということになった。
しかし、あの塔の前で食べるというのは、ちょっと遠慮したいものである。
あの顔に見つめられながらの食事はちょっとノドを通りにくい。
そこで塔の裏側にまわることにした。
丁度芝生もあり、日陰にもなっている。
よし、ココにしよう。
芝生の上に座り込み、おにぎりをパクパク食べ始めた。
食べ始めたのは良いのだが、何となく圧倒的な視線を感じている自分に気づいた。
おかしい。
ここは塔の裏側である。
この視線の主に心当たりはない。

誰だ!?
← いた!!
・・・太陽の塔の裏側にも顔があったとは知らなかった。
しかも正面の顔よりはるかにコワイではないか。
食事がさらにノドを通りにくくなったことは言うまでもない。