気まぐれ日記

2005年5月


5月29日  発見 
今日、相棒が私の顔をしげしげと眺め、静かに言った。

「鼻毛に白いモノが・・・」

鏡を見ると、確かに白い鼻毛がある。
今までも頭髪に白いモノが混じることはあった。
しかし、こんなところに侵攻してきているとはお釈迦様でも知らぬ仏のお富さんである。
この事実、断じて認めるわけにはいかぬ。
いかんと言ったらいかんのだ。
私はあわてて洗面所に直行し、即座に白い魔物を抹殺した。
そして部屋に戻り、相棒に静かに言った。

「ないよ、見間違いだよ」

部屋には静かな時間が流れ始めた。


5月28日  光景 
この季節になると、よくある光景である。
家の前を鳥たちが気持ちよさそうに飛んでいく姿。
見ていても、実に清々しい気分になる。
手にして、かわいがってやりたい衝動に駆られる。
鳥って良いなぁ。

そんな光景を目に焼き付けて家に入ると、まだ私の目には飛び交う鳥の姿が残っていた。
私の家の中をまるで鳥が飛び交っているようだ。
バタバタと音まで聞こえてくる。

・・・・・・・・・・・・いるね、こりゃ。

確かに家の中を鳥がバタバタと飛び交っている。
床を見ると、鳥の落とし物まであるではないか。
家の中を鳥が気持ちよさそうに飛んでいる姿。
見ていても、実に苦々しい気分になる。
手にして、かわいがってやりたい衝動に駆られる。
鳥って・・・・・・鳥って・・・・・・鳥って・・・・・・


5月21日  カイダンの恐怖 
小さい頃から、階段というモノがあまり好きではなかった。
下から上に上がる時は、上で何が待ちかまえているかわからないし、
上から下に下りる時は、下に何が潜んでいるかわからないからだ。
それが夜の暗闇ならば、その恐怖もひとしおである。

そこで我が家の階段の足下にはナイトライトが設置してある。
このライトは人感センサー付きで、人が近づくと明かりがつくようになっている。
これはタイヘンありがたい。
ありがたいのだが、いつもいつも人感センサーがきちんと働くとは限らないのが悩みの種である。
今日だってそうだ。
私が近づいてもまったく発光しない。
相変わらず闇の世界が階段を支配している。
これだから機械というモノは当てにならないのだ。
仕方がないので、心の中に芽生え始める恐怖と闘いながら、足早に過ぎ去ることにした。
すると、私が過ぎ去って2,3歩進んだところで突然ライトが発光した。

・・・・・・センサーは一体何に反応したというのだろう?
(考えちゃダメだ、考えちゃダメだ、考えちゃダメだ・・・・・・(T_T)


5月5日  お習字 
相棒は昔から習字を習っている。
段の腕前だそうだ。
毎月毎月課題を書いて、郵送している。
これは結婚前も結婚後も変わらず継続しているらしい。
たいしたもんだと思うと同時に、不思議にも思う。
それは、結婚以来、一度も相棒が習字を書いている姿を見たことがないからだ。
私が居ない時を見計らって実行にうつしているらしい。
結婚して一年、今までずっと我慢してきたが、もう辛抱たまらんようになってきた。
鶴の恩返しの男ですら、我慢しきれずに覗いているではないか。
私だって見たいのだ。
相棒にその旨を伝えると
「イヤだよ〜ん」
という返事が返ってきた。
しかし、そう簡単にあきらめきれるものではないので、
「じゃぁ一緒に書こうよ」
と言うと、それならばと快諾を得、今日を迎えることとなった。

さて、いざ書き始めると、さすがに相棒は段持ちであった。
ささっと形の整った字を書いていく。
私はというと、段持ちでも級持ちでもない、強いて言うなら癇癪持ちぐらいである。
微妙にバランスの歪んだ、見ようによってはまことにオリジナリティ溢れる作品ができあがった。
書き上がった字を見せ、これなら何段ぐらいの腕前であろうかと問うと、相棒は力なく“にへらっ”と笑い、道具を片付け始めた。
『何段』どころではなく、単なる『冗談』でしかなかったということであろう。


5月1日  異世界 
カラオケに行った。
同行したのが16才年下だった。

まず1曲目。
・・・・・・わからない(^_^;)

続いて2曲目。
・・・・・・・・・・・・わからない(−_−)

そして3曲目。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからない(T_T)

カラオケとは、かくも残酷に現実を映し出すモノか・・・。