今月のうた 

 Sailor's Hornpipe 



今月のうたは、「セーラーズ・ホーンパイプ」。
いわゆるフィドル・チューン、バイオリンでチューチュク、チューチュクと弾くのです。

題名は聞いたことがなくても、ポパイの漫画映画を見た方なら、「ああ、これね」となるでしょう。
熊倉一雄が声をやっているブルートーから最初はやさしく、後には激しく迫まられて、
身の危険を感じたオリーブ・オイルが「ポパイ、助けて!」と金切り声を上げる、
ほうれん草の缶詰を食べたポパイが力を出して、オリーブ・オイルを助ける、
という他愛もないマンガ映画が、僕らの子どもの頃は、毎週茶の間に流れていました。
今の若い人は、ポパイを知らないのでしょうね。
そのポパイのタイトル・バックで流れていました。

日本では数少ない(たぶん唯一の)ブルーグラスの専門誌
「ムーンシャイナー」 1999年11月号に掲載された 「フィドル・チューンの由来」(大分在住のフィドラー:ケン・ブラックロック)によると、 「ホーンパイプ」とは、踊りの種類で、水夫たちは航海での運動不足解消のためによく踊ったのだそうです。
ということは、遠洋航海に出た船上で、この曲に合わせて水夫が踊ったのでしょうか。
ほんまかいな。

遠洋航海といえば、岩波書店の輪切り図鑑「大帆船」は面白い。
昔のイギリスの軍艦が細部にわたって描かれています。
航海中の水夫たちの生活や、海戦の様子が、絵と解説で、実にリアルに分かります。
お奨めです。
なお、詳細な記述にもかかわらず、フィドルに合わせて「ホーンパイプ」を踊る場面はありませんでした。

歌うための曲ではないようですが、フィドルとバンジョー、そしてベースだけでシンプルに(いつもそうですが、…)まとめてみました。

では、どうぞお聞きください。

 ほかのうた 
  谷間のともしび(When It's Lamp Lightin' Time in the Valley)