●三重タイムズ3月24日号1面トップ記事 言論弾圧全国に波紋 津と名古屋で久保教授支援集会 信念もって正論を 他大学や議員らにも圧力かかる -------リード--------------------------------------------------------------- 本紙インタビューで、歴史認識や三重県人権センター問題などについて発言し、教授 を解任された、鈴鹿国際大学の久保憲一教授(49)を支援し励まそうと、このほど名 古屋市と津市で市民集会が開かれた。参加した市民からは「思想、信条の自由の危機 だ」「いろんな意見をなぜ認めることができないのか」「日教組が行ってきた戦後教 育の結果が、久保教授弾圧にほかならない」などの意見が出された。久保教授が解任 されて二カ月が経過するなか、波紋は全国に広がっている。 ----------------------------------------------------------------------------  名古屋市の中小企業センターで、十一日に開催された市民集会には二十五人の市民 や支援者が参加した。  久保教授は「人権センターという、特定機関を名指ししたことがインパクトを与え たのかも知れない。私は比較政治論や憲法論を研究しているが、自分のしっかりした スタンスを持ってないと駄目だと思う。同和問題は大切な問題だと思うが、ほかにも 多くの人権問題が山積している。バランスを取った内容にすることが重要だと思う」  「いまの若い人には、日本人としてのしっかりしたアイデンティティを持った国際 派日本人になってほしいと思う。戦前の日本はイコール侵略者、大虐殺などとなって いるが、三万人のユダヤ人を救済した軍人がいたことは教えないし、誰も知らない。 自虐史観では日本人としての誇りは持てない。英語やコンピュータが出来ればいいと いうことではない」などと話した。  参加者からは「一私学の人事とはいえ国などから補助金をもらっている。見過ごす ことは出来ない」「三重の現状がこんなにひどいとは思わなかった。鈴鹿国際大学を 経営する享栄学園は名古屋市にある。愛知県でも運動を起したい」「享栄学園は何ら かの圧力に屈したと思う。三重の教組の組織率は高い。生徒や学生募集など経営の問 題が絡んでいると思う。学園の姿勢はふらついていると思う。久保先生への支援の力 が大きくなれば、風向きが変わると思う」「同和は愛知県でも恐れられている。不当 な圧力に負けては駄目だと思う」などの意見が出された。  また翌日の十二日には、津市内のホテルで市民集会が開かれ、市民のほか、東京や 静岡、大阪、京都などから支援者約六十人が参加した。  来賓として日本世論の会の三輪和雄会長が「どこの大学にもいろんな教授がいるが、 思想、信条で教授を解任した大学はない。左翼でも右翼でも絶対やってはいけないこ とを鈴鹿国際大学はやってしまった。この集会に共産党議員や左翼の学者も来るべき だ。こんな馬鹿げたことをしたら、鈴鹿国際大学には、ますます学生は集まらなくな る。この闘いは絶対に勝利する」と挨拶した。  皇學館大学の松浦光修助教授は「久保先生に圧力があった同じ時期に、皇學館や田 矢修介津市議、自民党県議などにもいろいろな形で圧力があった。議論や意見が気に 入らないから封殺することは絶対に許されない。人権を守れとか自由を守れといって きた左翼の嘘がこれでよく分かった。保守陣営の論客といわれた勝田吉太郎鈴鹿国際 大学学長の嘘も分かった。一人になっても正論を言い続けることが大切だと思う」と 話した。  このほか、三重県の教育問題に取り組んでいる福田慶一県議(安芸郡選出)、田矢 修介津市議らが久保教授を激励した。  参加した市民からは「久保先生の授業で本当の日本の姿を知った。この闘いに負け ることは出来ない」「インターネットで全国の同志に連絡している。一学園の問題で はない」「久保先生から大学を辞めさせられたと電話をもらった。ある団体からの圧 力があったと直感した。反日自虐の偏向教育の是正に取り組んでいただけに許せない」 などと述べた。  最後に久保教授は「私の歴史観」をテーマに講演を行い、「自虐的な歴史観に反省 を求めたい。先人の功罪を正しく公平に評価してほしい。日本がアジアにおいて果た した大きな役割を事実に即して認識してほしい」「大学に強力な圧力があったと思う。 大学当局からほかの大学を斡旋するというような誘いもあった。しかしこれで屈する なら、私を支えてくださった皆さんに申し訳がないと思った。最高裁までいく覚悟で 闘いたい」と話した。  久保教授に対して、一月十七日に教授職の解任と享栄学園本部事務職員の辞令が出 された。これに対して久保教授は二月十六日に津地方裁判所に地位保全の仮処分の申 立てを行い、現在まで二回の審尋が開かれた。  審尋は非公開だが、関係者によると、享栄学園側は二度目に出した教授兼事務職員 の辞令を撤回して、教授職のみにするとの見解を示したという。  しかし「教授」といっても、講義を行うことや研究室の使用は認めない、教授会の 出席も認めないということで、事実上の“解任”状態がいまも続いている。 ●三重タイムズ3月24日号掲載「読者の声」 ■残念な久保教授の解任  思い起こすと昭和四十四年の学園紛争激しいなか、「さよく」の横暴目に余る時代に、 時を同じくした私としては、いまだに亡国に熱を上げている人達のいることは、自分 自身の力不足を痛感します。鈴鹿国際大学については、勝田学長、西部教授就任と、 私なりに高く評価していましたが、久保先生の教授解任とは、誠に情けなく残念に思 います。  (匿名希望) ■教育現場是正は小さな運動から  実は私の知り合いが高等学校(現在は県立の養護学校)の校長をしております。先 生方や他職員は約160名いるそうです。そこで起きた(いつものことですが)事件 です。  高教組や全教の組合員が非常に多く、しかも針の穴よりも細い視野しかない方々が 多くおられ、誤った認識によるかわいそうな進歩的文化人も数多く、アメリカ(我が 国を骨抜きにした張本人)や一部のアジアの国々の回し者の様な人たちが、学期終了 や学期始めに起こす問題です。  ご存じの『国旗掲揚、国歌斉唱』等の問題です。うまく説明できないかもしれませ んがお許し下さい。  毎日のように校長室に訪れる人たち。この人たちは口癖の様に「国旗、国歌は戦争 を賛美する象徴であり、天皇は戦争責任の最たる者である。だから国旗の掲揚、国歌 の斉唱は子供たちに悪影響を与え、戦争以前の教育現場に戻す様なものであり、子供 たちの将来に重大な禍根を与えかねない」ということを言っております。  また、卒業式の司会を生徒にさせるそうですが、マニュアルに「2000年3月14 日」と読ませる様にし向けています。 学校では組合員が出す文章は「2000年」 と日付が書かれ、校長が訂正し、発信するそうです。  書き出したら止まらないと思いますのでこれくらいにしておきますが、みなさまは どう感じられますか。  私は各学校にいる組合員の方々を説得しにいきたいです。そして慰めに行きたいで す。でも、私がそれをすれば正しい考えの方々が迷惑されます。運動しにくくなりま す。  では、私達はどのような活動をすればいいのでしょうか。その一つに周りを見渡す ことから始めて下さい。公然と2000年と書いてある文章があるはずです。先ずは これからなおしてもらってはどうですか。他にもいろんな活動があるでしょう。  横道にそれましたが、学校の教育現場は腐敗しています。それを是正するのは私た ち一人一人の小さな運動だと思っております。 (滋賀県・匿名希望) ■許されない言論の弾圧  さる3月12日、津市のホテルにて「久保教授を支援する市民集会」が開催され、私 も参加してきました。これまでの報道でご存じのように、三重県人権センターの展示 内容に意見をされただけで、大学に圧力がかかり「教授職解任」の辞令が出ました。  その後、地位保全の仮処分申請の審尋で「教授職に戻す、給与も支払うが、教壇に 立つことや学内への立ち入りは認めない」という、まことに奇妙な提案が鈴鹿国際大 学側より出されているようです。  集会には日本世論の会の三輪会長、日本青年会議の芦田理事が遠方より駆けつけら れ、神社界では神政連三重県幹事長佐野宮司などが参加されておられました。鈴鹿国 際大学や皇學館大學の学生さん、OBさんもお見えで久保さんがいかに学生の皆さん から慕われているかよくわかりました。  三重タイムズの北本編集長、皇大の松浦さん、新田さんより経過報告があり、三輪 さん、芦田さん、佐野さんからは力強い激励の言葉が述べられました。三重県会議員 や津市会議員の方もお見えになりました。  皆さんのお話を聞いて分かったのですが、圧力がかけられたのは久保さんばかりで なく、松浦さん、新田さんにも圧力がかかり、まあこれは皇大がはねつけたからよかっ たのですが。県会や市会でも「ことをあらだてるな」「何の意図があるのか」などと、 先輩議員から質問を取りやめるよう圧力がかかったそうです。  小生も発言の機会を与えていただき、「戦時下においてさえ、立命館大学は教授に 招聘した石原莞爾予備役中将を解任せよとの東条内閣の圧力に断固抵抗した。享栄学 園の理事会はその役割をはき違えている」などお話させていただきました。  この事態を放置すると言論の自由がなくなります。次には新田さん、松浦さん、富 永さんと教科書問題に取り組んでおられる皇大の先生方のクビも狙われます。次回の 審尋は4月下旬の予定です。皆様の御支援をお願いいたします。 (神社オンラインネットワーク連盟事務局スタッフ)