辞職を強要 生々しい証言 解同・三教組に脅えた大学当局 久保事件・第九回公判(二) 5. 平成十一年十二月五日午後二時頃、「新しい歴史教科書をつくる会」の会合が護 国神社で始まろうとするときに、原告の携帯電話に、三重県議会議員である知人 から「堀敬紀から頼まれた。三教組問題は俺がやるから、お前は辞めろ」といっ てきたが拒否した。 6. 平成十一年十二月八日、教授会終了後、学長室にて勝田吉太郎学長から「自発的 に辞表を出してくれ。それが君と大学を救う所以だ」「うちの大学にかなり三教 組及びそれと連動している、あちらの方の勢力がいるんだ。これは二十四時間な んだ。彼らは交替している。だけど二十四時間やられてごらん。俺は大変だ。そ うなったら君は懲戒免職までいくんだ」「数十人大学にやってきて、居座られて、 二十四時間帰らん。皆へとへと。そういうふうな状況に先ずなるんです」といわ れた。 7. 平成十一年十二月十三日午後一時十分、中野学生部長に呼び出されて応接室に行 ったところ、堀敬紀局長、中野学生部長、杉山事務局長、戸室教務部長がいて、 堀敬紀局長から「われわれの本当の意図は、同和制度の問題である」「久保先生 のいわれるように、本当に問題になっていかなければ誠に幸いだと思いますが ね」といわれ、中野学生部長から「あなたの人権問題提起について困っているん ですよ」「信条の問題ではなくて、人権センターについての発言が問題なのだ。 どういう歴史信条をもたれているかについて、われわれは関心がない」「一人で 責任を取るといってますけど、今までこの種の問題で、個人で解決できたことは ないんですよね。必ずトップが巻き込まれるんです」といわれた。 8. 平成十一年十二月二十一日午後六時、杉山事務局長から「明日午後三時に大学に 来るように」と電話でいわれ、二十二日午後三時、杉山事務局長の部屋で、中沢 教授、田村教授、中野学生部長と面談した。中野学生部長から同日の臨時教授会 の結果について「三重タイムズの記事、このなかで『人権センターといっても、 ほとんど部落問題で占められている。あと二割ほどは反日、自虐ですね。どうい う子どもや日本人を育てようとしているのか、疑問に感じるような施設です。そ のセンターで真面目に勉強する子どもがいたら、将来が本当に心配になる。その ような施設を公費で建設したこと自体疑問です』や、ほかのご発言や人権問題の 重要性に対する認識はあまりに軽視されているという、人権問題を十分に認識し て頂いていないような方が、教壇に立って学生に対する教育に従事するというこ とは、誠に不適切である。したがって久保先生には辞表を提出して頂く。これが 望ましいという結論に委員会が達しまして、この委員会の結論について理解と了 承を賜りたいというふうに、教授会のメンバーに説明致しました。その結果、委 員会の結論、久保先生には本学の教員としては適切ではない。辞表を提出して頂 くのが望ましいという結論について、ご理解頂けますか。ご承認頂けますかと、 最後に教授会の締めくくりとして皆さんに問いました。それについては異議はご ざいませんでした」と告げられた。