名古屋高裁が津地裁決定を取り消し 久保教授事件 教授会議事録提出されず  鈴鹿国際大学・久保憲一教授事件の第八回公判が六月十三日、津地裁で行われ たが、前回、津地裁が学校法人享栄学園に対して教授会議事録の提出を命じた決 定が、名古屋高裁によって取り消されたために、振り出しに戻った形となった。  これは五月二日の第七回公判で、津地裁が久保教授側から出された教授会議事 録の提出命令の申立を認め、学校法人享栄学園に対して提出を命じた件で、享栄 学園側は五月十三日、名古屋高裁に即時抗告の申立を行っていたもの。  これに対して名古屋高裁は六月七日、「教授会議事録を開示することは、今後、 教授会での自由な発言が阻害され、教授会の意思形成を阻害することになる。大 学と設置者に看過できない不利益が生ずる恐れがある」などとして、津地裁の決 定を取り消した。  次回の公判は八月二十日午後四時半から。久保教授側から勝田吉太郎前学長ら の証人申請が出されるものとみられている。 ------------------------------------------------------------------------ -------- ※久保教授の処分を決めた肝心の教授会議事録の提出が認められなかった。延々 と津地裁でやってきたことが、あっという間もなく高裁で覆る。これでは初めか ら高裁でやった方がいいとさえ思う。いまの裁判制度は個人に過酷、組織に有利 だと痛感する。(編集長)。