教授会の議事録提出されず 久保教授事件第六回公判  鈴鹿国際大学・久保教授事件の第六回公判が四月十一日、津地裁で行われたが、 原告(久保教授)側が被告(享栄学園)側に提出を求めていた教授会議事録は提 出されなかった。  久保教授側は「学園側の対応はまったく納得できない。時間が無駄に過ぎてい くという感じだ。裁判所は教授会議事録の提出について、学園側が拒めば提出命 令を出す方向で考えているのではないか」とコメントした。  教授会議事録の提出について、享栄学園側は「議事録は存在し、被告享栄学園 鈴鹿国際大学事務局において保管している。しかし議事録全文の提出は教授会の 同意が得られない以上、被告享栄学園としては、教授会の自治・学問の自由とい う憲法上の権利の保障上その提出ができない」としている。  次回の公判は六月十三日午後一時半の予定。 ------------------------------------------------------------------------ -------- ※教授会の自治とか学問の自由など、ようするにいくらでも自分の都合のいいよ うに解釈をねじ曲げることはできる。問題は、久保教授が三重県人権センターを 批判したことでもそうだが、当事者の三重県や人権センターの担当者からは、一 切苦情も抗議もなかったということだ。久保教授の授業のやり方も、学生の多く は好感をもって受け入れていた。こういう事実関係のなかで、大学当局と一部の 教授らが「問題だ」と騒ぎ、久保教授を教授職から事務職にしたり、教授会への 出席を拒否している。これは実に不思議なこととしかいいようがない。普通は、 批判された側から抗議などがあって、大学側が調査を行いその抗議を正当なもの とした上で、処分するかどうかということになる。授業でも多くの学生が、あの 先生の授業はおかしいといった抗議などがあって、大学側が調査を行い判断する ということになる。しかし久保教授事件ではこれらのことは一切なかった。とに かく大学側と一部の教授が「問題だ」と決め付けて行動したとしか思えない。ど こに教授会の自治と学問の自由があるのかと逆に聞きたいくらいだ。勝田学長が 久保教授を呼びつけて「君、大変なことをしてくれたね。部落問題は・・・」と 話した裏になにがあったのか。枝葉末節の議論は止め、早く本論で議論を闘わせ てもらいたいものだ。(編集長)。