鈴鹿国際大の勝田学長が三月で退任 久保事件の引責か  鈴鹿国際大学の勝田吉太郎学長が、三月末で学長を退任することがこのほど明 らかになった。  勝田学長は昭和三年生まれ。大阪外国語学校ロシア語学科から京都大学法学部 卒。京大名誉教授。平成三年三月に京大を退官。四月に奈良県立商科大学学長に 就任。同六年に鈴鹿国際大学開学と同時に学長に就任した。専門はロシア政治思 想史など。  勝田学長は中曽根内閣のブレーンだったともいわれ、また森内閣の教育改革国 民会議の委員を務めるなど、保守陣営の論客として活躍してきた。しかし、久保 憲一鈴鹿国際大学教授のいわゆる「久保事件」では、思想的に勝田学長に近いと された久保教授を窮地におとしめるような言動をとるなどして、保守陣営の支持 を失い、学界やマスコミなどでの影響力を急速になくしていったとされている。  今回の勝田学長の退任について、関係者からは、「久保事件」に関わっての事 実上の引責辞任ではないかとの指摘も出されている。いずれにしても勝田学長の 退任で、今後の「久保事件」の裁判にどのような影響を及ぼすのか、成り行きが 注目されている。