日記を、書いた。

日付の無い、日記を書いた。

同じ文章をなんかも、繰り返したりして。

まるで、壊れたオルゴールのように。



出 来 事 交 差




捜し求めていたモノは、ランドセル。
無残な姿に変わり。目頭が熱くなる。


「葉」と言う存在が、分からなくなった瞬間。

怖い思いは、これっぽっちも無い。
悲しい思いは、少しだけある。
それよりも、悔しい思いの方が、今自分の中では、一番打ち勝っている。

今、心の中では、戦争が起こっているに違いない。
「恐怖」「寂しさ」「憎み」
こう言うのが、混ざり合っているのだろうか?
そう、日付はつけない日記に書いた。

そんな、自分にとって普通の生活を過ごした中。
長い休息の日が来た。人はみな、これを夏休みと呼ぶ。

自分にとっての夏休みは、夏休みと言うよりは
ナツヤスミという方が、有っているかもしれない。
カタカナで書く、夏休みは休みではない。
自分は、シャーマン修行で一日を、終わるだろう。

唯一の楽しみと言えば、近所の霊との会話。
墓場の何処が一番、涼しいとか。
新入りが来たとか。そんな、話。
聞いているだけで、良かった。
これで、夕方の時間は潰せる。

夜は夜で、意外と急がしい。
日付のない日記を、書くのが日課になっていた。

寝る頃になると、漆黒の空に星が綺麗に輝く。
でも、そんな中。
月だけは、血の色みたいに赤く染まっているのだ。




ある日。空の中より、一番綺麗な星がやってきた。




「やぁ。こんな時間に、逢うなんてね。」

長い黒髪が、漆黒の空と混ざっていて。
星柄のマントを着ている、自分とはあまり変わらないぐらいの背丈で。
何処と無く、オイラと似ている雰囲気があった。
ほんの少しだけど。


「...ど、泥棒か!!?」

葉は、突然窓から現れた、人物に驚き。
枕を掴んで、その人影に投げつけた。

枕は、顔面にミラクルヒット。

枕は、静かに床に落ちた。
人影の顔は、赤く染まっていた。

「いきなり投げるとはいい度胸だね。葉。」

人影は、ゆっくりと怒り交じりで喋り始めた。

「オイラの名前、知っとるんか?」

「まあね。僕は、ハオ。宜しく。」

笑顔で、挨拶をしたハオは、葉の部屋に入ってきた。
ずかずかと、葉の部屋の押入れを漁る。

「お、おぃ!!」

「ねぇ、葉。少し、ここに泊めてくれる?」

「へ?泊まるんは、別にいいけど。母ちゃん達にいわねぇと。」

「あ、茎子や葉明達には、内緒にしといてくれよ。気配も消しとくし。
それに、夜なら。僕の気配は完全に消える。」

ハオは、淡々と話を進め。いつの間にか、押入れの下の段がベットになっていた。

「お前は、何者なんだ?」

「僕?僕は、家出っ子とでも言っとこうかな?」

「家出!!?家出なら、お前の父ちゃんと母ちゃん心配、してるんじゃないのか?」

「いないよ。」

ハオの言葉に部屋は、静かになった。
葉は、ハオの言葉を聞き気まずくなったのだろう。

「分かった。良いぞ。泊まってけ!」

「そう?アリガト。葉。」

奇妙な、出来事の幕開け。









++++++++++ あとがき ++++++++++

双子小説、初・連載モノです。
幼少時代が物凄く、読みたくて。
自分で書いてみました。
「日付にない日記」は、ロードオブメジャーの曲から取りました。
奇妙な、同居生活の始まりですね。
押入れに寝るなんて、某アニメの影響ですね。

連載、何か長くなりそうな予感です。
最後までお付き合いくださいます方は、気長にお付き合い下さい。

2003/10/8 魂