今日は、さくらが綺麗だ。

ピンク色の小さな花。



旅の途中 T −a cherry−



大きなさくらの木の下で、風に吹かれながら、
ゆっくりとお茶を、喉に注ぐ人間と。
その横に倒れている、一台のモトラド。

「キノー。起こしてー。」

起こしてー。と何度も、連発するエルメスに対して。
キノは、のんびりとお茶をすすっている。

「キノー!」

キノ、キノ!と、短く連発するエルメスに対して。
キノは、サクッと前の国で買った、クッキーを食べている。

「エルメス?」

キノが、横に顔を向けると。
先ほどまで煩く騒いでいた、基が静かに眠りについている。

「疲れたのかな?」

そう言い。エルメスの横に寝転がる。

少 し だ け な ら
ほ ん の 少 し だ け
気 が つ か な い う ち に
い つ も し な い 行 為 を
少 し だ け

ヘットライトに、ほんの小さな感触を残してみせた。

「ん〜。」
「ッ!?」
「...キノ?」
「あっ...えっ?今、起きた?」
「うん。」
「さっきまで寝てたよね?ちゃんと。」
「うん。」

エルメスが起きた。いつもと少し違うキノが居る。
慌てているキノがいる。

「さぁ!エルメス!!出発しよう!」
「何で?」
「休憩は終わり。」

すぐにエルメスをおこして。エンジンをかける。
帽子を被り、ゴーグルをかけ。
エルメスに跨る。

エンジン音がけたたましく響き渡った。





++++++++++ あとがき ++++++++++

旅の途中、第一回目。
エルメス←キノです。
キノが慌てている所を、書いてみたかったv
エルメスには、起きてもらおうかな、と思いましたが。
キノだけが知っているのも、おいしいと思いましてv

2003/9/16 魂