からくりサーカス特設ページ

　アメリカイリノイ州、レイ疫病研究所。ミンシア対ギャンブラー・ジョーンズ。賭に連敗し続けるミンシア。ギャンブラー・ジョーンズは地下のゾナハ病末期患者の部屋へ。賭の連敗から弱気になったミンシアに法安が言葉を掛ける。法安の言葉で自分を取り戻したミンシアがギャンブラー・ジョーンズを撃退。

　ギャンブラー・ジョーンズを撃退したミンシアらの元へ、ギイ、鳴海が合流。ギイと鳴海の間でエレオノールについての話が交わされる。

　ギイと鳴海の間でのエレオノールを巡っての話には明らかな溝があった。ヘレン看護婦らの元には自動人形が迫る。

　全滅の危機が迫るゾナハ病棟。ヘレン看護婦ら、生存者が立てこもっていたシェルターにもついに自動人形が襲撃。兵たちも応戦するが、相手にもならない。自動人形のスカスパー、ゲーランがゾナハ病の子供らにも魔の手を伸ばす。
　鳴海、ギイ、阿紫花、ミンシア、ジョージが今まさに襲撃を受けているそこへ突入。鳴海が先陣を切る。生方法安はトムともに見守る。

　自動人形の魔の手が子供らに振り下ろされようとした時、ヘレン看護婦の前に鳴海が現れる。鳴海によって、スカスパーら自動人形は破壊される。苦戦の報を受け、フェイスレスがパンタローネら増援を送る。

　黒賀村より攫われたしろがねをフランシーヌ人形と信じ、仕えようとする「最古の3人」。パンタローネにアメリカへの増援の命令が下るが、しろがねは人間を傷つけることを禁じ、また、パンタローネはそれに従うことを誓う。
　レイ疫病研究所では、鳴海らにより、ゾナハ病棟を襲っていた自動人形は一掃されていた。ゾナハ病を止める機械「ハリー」の在り処を問う鳴海らにデイビット・マーシャル上級曹長ら、アメリカの軍人は「ハリー」はアメリカのものであることを主張し、鳴海らに銃を向ける。その時、インターホンが鳴り、「ハリー」保管庫に自動人形が侵入したとの報が入る。ヘレンら、看護婦たちが軍人を静止し、鳴海らに「ハリー」とバンハート博士を託そうとするが、「ハリー」保管庫へと続く扉のシャッターが下ろされようとする。

　「ハリー」への道を塞ごうとする軍人たちの足止めのため、ギイ、ジョージらが残り、鳴海とミンシアの二人が「ハリー」の元へと向かう。「ハリー」保管庫のバンハート博士らの前には、ブロム・ブロム・ローとドリル・セプテンバーの二体の自動人形がいた。自動人形が近づけぬよう改良された「ハリー」の電源が切れるのを待っているのだ。ついに「ハリー」のバッテリーが切れるが、バンハート博士らは「ハリー」を守り戦う。鳴海とミンシアの二人が「ハリー」保管庫へと辿り着いた時には、バンハート博士らは倒れ伏していたが、自動人形の魔の手は、いまだ「ハリー」には振り下ろされていなかった。

　鳴海とミンシアが「ハリー」保管庫へ到着。無残な姿のバンハート博士らを目にし、自動人形ドリル・セプテンバーに怒りを燃やす鳴海をミンシアが拳で戒める。敵はもう一体、潜んでいた。かろうじて息のあるバンハート博士らを一刻も早く手当てするために、鳴海とミンシアは一対一の戦いを挑む。ミンシアはこの戦いに勝ったら、名前で呼んでくれるように願う。ドリル・セプテンバーに挑む鳴海。ドリル・セプテンバーは強敵ではあるが、ミンシアとのやりとりで冷静になった鳴海の一撃に沈む。一方、ミンシアは予想以上の苦戦。「気」を込めた発勁が効かない。そして、ついにミンシアを刃が切り裂く。敵の名はブロム・ブロム・ロー。自動人形攻撃部隊のチームリーダーだ。

　ブロム・ブロム・ローの凶刃にミンシアが倒れる。同じ頃、ギイらの元には、フウからの通信が入っていた。フウから自動人形の援軍が向かっていることを知らされる。自動人形の援軍は、「最古の四人」の一人、パンタローネ、しろがねO代表のカール・シュナージーら。その襲撃に備えるべく、ギイらはそれぞれ持ち場につく。トムたち、ゾナハ病の子供たちはかつての尋問の記憶からジョージを恐れる。そのジョージと言葉を交わす阿紫花。ジョージと阿紫花、二人の男は再会を誓い合い、それぞれの持ち場へと向かった。

　すでに虫の息のミンシア、バンハート博士たち。鳴海はブロム・ブロム・ローを仕留めようとするがやはり発勁は効かない。ギイと阿紫花はそれぞれ持ち場へついた。病棟内には、看護婦・子供たちとジョージ・法安がいた。ジョージを恐れる子供たちに法安がサーカス芸を見せようとする。ジョージに手伝いを頼む法安。法安の芸に華を添えるため、ジョージがピアノを弾き始める。病棟内で薄らいでいく不安と恐怖。その時、爆音が響き、しろがね-O、カール・シュナージーが現れる。迎え撃つジョージにトムが言葉をかける。「ま…また　ひいてね……　ピアノ…」

　対峙するジョージとシュナージー。ジョージの「神秘の球」とシュナージーの「驚異の球」が激突する。新型のシュナージーにはジョージの攻撃が通じず、なすすべもないジョージ。様子を見に来た法安はボロボロのジョージの姿を目にする。阿紫花から預かった煙草をくゆらせながら、ジョージがゆっくりと立ち上がる。ジョージの行為を「非合理」と語るシュナージーにジョージは子供たちにピアノを弾いてほしいと請われたことを語る。再び、激突する2つの球。自らの身を削っているかの如くジョージの球の回転数があがり、シュナージーを撃破する。しかし、ジョージも深手を負い…。

　シュナージーを倒したジョージ。しかし、自身も深手を負っていた。法安に阿紫花から預かった煙草を托し、息絶えるジョージ。
　阿紫花は一人、脱出しようとしていた。その阿紫花の前にパンタローネが立ちはだかる。焦る阿紫花だが、意外にもパンタローネは阿紫花を見逃すという。パンタローネの脇を抜け脱出しようとする阿紫花だが、かつて対峙した時の記憶、ずっと昔から持てあましていたタイクツさ、したかったことがあると言ったジョージのこと、それらが頭をよぎり、昔の自分と決別することを決める。阿紫花は振り返り、パンタローネに挑む。