夢の中のSaGa


エレノア「うわぁぁぁぁぁ!!!一年ぶりの連載さいかいぃぃぃぃぃぃぃ!!??」

エレノアの朝の第一声はそれから始まった。
エンリケ「なんだエレノアさんよ、〆切の夢でも見たのか?」
エンリケの朝は早い。
学者肌のエレノアは夜更かしが多く、従って当然朝に弱い。今朝の彼女の夢は、漫画
家になって一度連載を打ち切られ、編集部から再開を進められたという内容のものであった。
眠い目を擦りながら、エレノアは空いた手で頭を掻く。
エレノア「あー、でも結構イイ夢だったような気がするから、いいかぁ・・・」
続きを見よう、と再び布団を被ろうとするのをエンリケは見逃さず、布団を剥いだ。
エンリケ「しかし・・・朝弱いなぁ・・・この人はよ・・・」
エレンなどの話を聞いていると結構スゴイ人らしいのだが、エンリケには目の前の女性は
朝が弱い低血圧女にしか見えずに不安になるのであった・・・


アニー「えっ!?な、なんで、どうしてアタシがぁ!?」
目が醒めると、アニーは馬の姿になっていた。
栗毛の馬。そして、口にはくつわが、背中には鞍が。
ネメシス「あら、この新しいお馬さんはうるさいですわね。」
乗っているのはネメシス。
アニー「ネメシスっ!あ、あんたあたしの上に乗っかってるんだってばっ!」
そうアニーは叫んだつもりでも、人間には馬の嘶きにしか聞えない。
グスタフ「まるでアニーのようにうるさい馬だな」
何時の間にかグスタフが隣に居る。
アニー「ちょっとグスタフ!!」
グスタフ「なんだ、エサが欲しいのか?」
無造作に懐からニンジンを一本取り出すグスタフ。
ミレイユ「あら、だめよグスタフ。馬に人参なんて。それに、さっきこの馬死ぬほど
     飼葉を食べてたじゃないの。」
邪魔な事に食べようとした寸前でミレイユがその手から人参を引っ手繰る。
ミレイユ「これは気性が荒い馬ね・・・それはね、こうやって躾るのよっ!」
ビシッ!
と尻の方で大きな音が鳴る。
アニー「いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
ネメシス「あらお馬さんが悲鳴を上げてますわね。面白そうですので私にもイイです?」
ミレイユ「ああ、どうぞ。ほら、他のみんなも来て来て!こういう馬には主従関係を
     しっかりさせて置かないと・・・」
アニーは戦慄した。
他のみんなが叩くのにも勿論だが、問題はそれ以前。
ネメシスにひとはたきされるだけで五体がちぎれるのでは無いだろうか・・・?
嫌がり、身をよじる。
しかし、ネメシスはちょいと顔をしかめて「コラ」と言っただけである。
そして、ネメシスのバカ力による致死の攻撃力を持った鞭がアニーの尻に迫り・・・

アニー「いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!バカっ!」
そして叫んで目を覚ますと、馬車の中だった。
アニー「んぐ・・・」
尻が痛い。
そちらを気にして見ると・・・
ネメシス「うーん、お馬さーん、も、もっと鳴いて見せてぇ・・・むにゃむにゃ」
どうやらネメシスも似たような夢を見ているようで、彼女の平手が丁度先ほどアニー
の尻があった場所くらいにある。
全ての原因はコイツのようだ。
アニー「・・・どれもこれも・・・」
いても立っても居られなくなり、アニーはこそこそと外へと出た。
そして、満月に叫ぶ。
アニー「ネメシスのせいだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ヒヒーン、と呼応するように馬も嘶いた。

プル「バカ・・・」
丁度散歩で出歩いていたプルミエールがその叫びを聞いて、溜息をついた。
11/20/2002