□ 乱闘のSaGa □


酒場は荒れていた。
乱闘だとかそう言う類のものはまだ起きてはいなかったが、何と言うか、その激しさが荒れ狂っていた。
というのは、全て恐らく戦争に関する事だからだろう。
コウメイが店に入ると、あたりからちらほらそんな声が聞こえてくる。
――アバロンなんて武装商船団がかかればイチコロよ!
しかし、意気込む声の裏には何処か怯えが感じられる。
そうやって酒を飲み、大口を叩き合い笑う事によって自らを奮い立たせる。
そんな気もする。
かつては世界中に領土を誇っていた帝国、アバロン。
果たして、隠していた軍隊はどの程度の実力なのか?
いや、今はカンバーランドに苦戦しているが、今までさらに隠しとおしてきた
軍隊があるかもしれない。
そうだ、かつては栄華を誇った帝国なのだ。
その懸念と不安は、そしてコウメイの予想通りだった。
コウメイ「やはり、武装商船団は一番落としやすかったのは間違い無いですね。
     帝国との付き合いが深く、長かったですし・・・」
何より、恩恵がある。
とりあえず、周りを見ている限り首領らしい人物は居ない。
情報も是までのようだ。
コウメイが酒場を後にしよう、そうしようとした時・・・


ゴン!
と喧騒の中ひときわ通る鈍い音が鳴った。
そして、程なくし巨体の男がコウメイの目の前に降ってくる。
コウメイ「?」
喧騒も先ほどまでとは色が変わっている。
何やら、乱闘モードだ。
海賊「なんだぁ!?このアマぁ!!」
どうやら、騒ぎの張本人は女性らしい。
本来なら関係無い、と後にしたいところだったが、あまりに情報が少なすぎる。
それに、このままではあまりに暇と言う物だ。
コウメイ「・・・少しくらい、見ていきましょう・・・」
08/05/2001