□ 死の淵のSaGa □


とげは、ナタリーの背中をえぐった。
アニー「ナタリー!」
傷はかなり深い。ナタリーが突き飛ばしてくれていたおかげで自分は無傷だが、
あのままだったら脳天を突き破られていただろう。
クロディ「ナタリー!!」
癒しの水を施すが、傷跡が消えるだけで、彼女自身に回復が見られない。
ダメージが大きすぎた。
ナタリー「え、えへっ・・・私も、役に立つ・・・でしょ?」
顔面は蒼白で、死相が出ている。
ネメシス「ナタリー、どうして・・・」
どうして笑っていられるの、といいたいが、声が出ない。
ナタリー「私も、みんなと一緒に戦ってたんだよね・・・」
アニー「もう、喋らないで、ナタリー・・・」
アニーは自分の油断を死ぬほど悔いた。
本当なら闘わずに済んでいた筈の少女が、自分の、死線をかいくぐってきた自分の
代りに傷つき倒れる。
グスタフ「・・・」
グスタフが、懐から薬草を取り出し、炎の術で煎じ、呑ませる。
グスタフ「何時まで持つかだな・・・ナタリー、喋るな。
     いきたかったらな。」
ネメシスは、涙に沈む。
そして、ジュエルビーストの動きも、止まる。
悪魔には思いやる感情などない。しかし、悪魔の体は動かなかった。
まるで、何かに締め付けられるように。
ジュエル「く・・・ワシの体が・・・」
力の流れを読む。
悪魔は、その流れを読み・・・
ジュエル「あの娘かぁ!?」
悪魔の動きを締め付けているのは、泣き崩れている少女。
ネメシス「ナタリー・・・ああ、私の初めて出来た友達・・・」
彼女の感情が高ぶるにつれ、悪魔の動きは更に締め付けられる。いや、動きだけではない。 体すら、悲鳴を上げ始めている。
グスタフ「・・・なんだ?」
クロディ「ネメシスの周りが、熱い・・・」
悲しみの感情が、徐々に変貌する。
怒りへと。
ネメシス「許さない・・・」
ネメシスはたちあがる。そして・・・
ネメシス「ああああああああ!」
08/02/2001