オアイブ「・・・来ます」 突然、ミレイユとスカイアの背に目を向ける。 スカイア「何が?」 オアイブ「時の戒めより解き放たれし勇者たちが・・・」 そして、ドアが開けられた。 姿を表したのは、四人の女性。 エレノア「・・・」 そして、エレノアたちが見たのは、3人の女性。 シフ「この人が、オアイーブって言う魔術師かい?」 赤いヴェールに身を包む女がそうだと、誰もが見ぬいた。 しかし、それより気になる存在は、隣に控えている金の生糸を頭部に湛えた女性。 何処にも全く隙が無い、まさに完全な存在・・・ それが、皇帝。 ミレイユ「あなた方は・・・?」 答えたのはオアイーブだった。 オアイブ「彼女たちは、遥か別世界より来た有志たち。 世界をあるべき姿に統合する為の使徒。」 エレノア「!!」 始めて、自分の存在がどう言うものであるのかを見ぬかれた。 いや・・・元々、知っていたと考えるべきであろう。しかし、全く彼女たちが ここに現れたのは偶然であるはずだし、また並大抵の人間は「別世界」や「世界のあるべき姿」に
関しては鼻で笑うだけの存在にしか過ぎていないのに。 プル「どうして、私たちの事を知っているの!?」 エレノア「ええ、私もそれを聞きたいわ。」 オアイブ「・・・私とて、全てを知っているわけではないのです。 しかし・・・私の知っていることで、あなた方が知らないこと、 あなた方が知っていて私が知らないこと、様々あるでしょう。 語る時は来ました。陛下。 この者達と、陛下の真の存在意義、そしてこの世界のことを・・・」
アニー「いたぁい!」 着地に受身を取れず見事にアニーは左肩を脱臼した。 グスタフが、荒療治で治すのだが、少々ばかりきつすぎたようだ。 アニー「アンタ、もうちょっと上手くやりなさい!」 グスタフは聞いていない。 クロディ「まあまあ、生きていただけで良かったじゃないですか。」 最もである。 ナタリー「でも、なんか、安心できそうも無いね・・・」 ナタリーの表情が真剣なものと化している。 他の全員も、同様。 ネメシス「闇の中に生を受けた魔物達・・・」 暗闇の中で、目が、光った。
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