女の声「きゃぁぁぁぁぁ〜〜〜!!?」 ドンチャン騒ぎしている酒場にも良く聞こえた女性の悲鳴だった。 詩人の歌う歌も、バーバラの踊りもそれで途切れる。 バーバラ「何?今の!?」 程なく、追加情報が入る。 男「魔、魔物の群れが・・・」 一同は、驚愕するばかりだった。 バーバラ「どうして、突然・・・」 詩人ばかりが、何やら違う反応を見せている。 詩人「やはり、『これ』か・・・」 彼が手にしたものは・・・
シェリルは、以外にもそれなりに術が使えるようだった。 シェリル「私も、知りませんでした・・・」 シフやエレノアが術のイロハを教えると、彼女は寺院の教え無しに簡単な術を扱って見せた。 エレノア「スゴイセンスね・・・」 エレノアはアニマを引き出し、術を編む。 この世界における術は、本人の魔力によって分子運動を変える、魔法に近い物だ。 どちらにせよ、魔力と言う「集中力」は、ある程度は上昇可能としても、
生まれながらにして持ったセンスと言う物が不可分である。 未だ、使いなれていないのか威力はエレノアのそれに全く届く物ではないが、
雑魚モンスターに打撃を与える程度の威力はあるようだ。 彼女が一番先に使いこなせた術は、火の術の最も易しい術、ヘルファイアである。 プル「ともかく、シェリルは自分の身は守れる程度で十分だから・・・」 シェリルは闘う事が目的ではない。生き延びるのが目的なのだ。 最も・・・戦闘経験次第では十分戦力として認識できるようになるだろうが。 エレノア「まあ、それもこの先長くはかからないわね。 エレノアが言うのであるから、間違いないだろう。
詩人の話によると、どうやら魔物は詩人の持つ「幻」のディスティニーストーン を奪いに来ているらしい。 詩人「追い払っていただいたらこれをあなたに差し上げます!」 ディスティニーストーンは太古に神々が作ったとされる宝石だ。 ・・・だが、バーバラの知識に、「秘宝」と言う物はない。 バーバラ「まあ、あなたが持ってるよりは安全でしょうからね・・・」 町の外では、ある程度ウエストエンドの人々は魔物と戦いなれているのか、
激しい攻防が交わされている。 バーバラ「あたしの出番だね!」 しなる小剣を手に、バーバラも踊るような足さばきで闘いのうずへと身を投じていった・・・
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