山越のSaGa


一方、山越え部隊は・・・
アニー「ったく!失敗したわ!」
何分、山と言う事は空を飛ぶ敵が多い。
と言う事は、剣で攻撃する事が厳しい。
アニー「ったく、グスタフみたいにアニマが使えればいいのに・・・」
同じ剣専門のグスタフは、アニマを操り「烈風剣」「疾風剣」などの風を操る
剣技を習得しており、ネメシスは魔法が使え、クローディアは弓で攻撃できる。
したがって、アニーとナタリーだけが戦力外通告を受けているのだ。
アニー「ったく、クマとか出ないのかしら・・・」
山と言えばクマ、と言う発送は短絡的とも思えなくもなかったが、しかしアニーの
その考えはこの時ばかりは悪い方向に当たる。
グスタフ「アニー!」
空中の敵を烈風剣で迎撃しながら、グスタフは前のほうを指差す。
アニー「げっ!」
見ると、狂暴そうなグリズリーガ何十体も涎をたらしながら近づいてくるではないか。 目つきが、危ない。
アニー「まさか・・・私にあれ全部相手しろって・・・」
グスタフ「こっちは手が離せない!頼む!」
アニー「たのまれたってぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
確かに戦力外通告にはならなかったが、これはこれで、厳しい物だ。
アニー「くっそぉ!」
居合。
抜きざまに、三体ほどのクマの胴が泣き別れする。
アニー「死にたい奴は、出てきなさい!」
と、口では強情を張るが、心ではないている事を、一体誰が気が付いたのであろうか。
アニー「あたしも酒飲めばよかったぁ〜〜〜〜〜〜〜!!」
そう、愚痴らずにはいられないほどに。

さて、地下部隊。
エレノア「ふー・・・ここらでちょっと休憩ね。」
敵がどうやらここにはいないようだ。
少し広めの空間に、済んだ湖がある。飲んでも大丈夫なのだろう。
シフ「しかし・・・ここまで来たのはあたしも始めてだな。」
シフは何度かウエストエンドに来ているらしいのだが、ここまで来たのは始めてらしかった。
エレノアは普段着ている暑そうな術士の胴衣を脱ぎ捨て、楽な格好になっている。
帽子も脱いでいて、ただの若い娘にしか見えることがない。
シフ「エレノアは、そんな軽装で大丈夫なのか?」
シフやプルミエールはそれなりの重装備を身に纏っているのだが、最も
体力的に低いエレノアこそが一番の薄着をしている。
エレノア「心配ないよ。術者は術力で防御壁を張り巡らせてるんだ。
     この薄い衣も、アニマと魔力を秘めてる法衣の一つなのよ。」
プルミエールはわかっているようで、何も言わない。
シフはそのアニマという概念がイマイチまだよくわからず、首を捻っているのだが。
エレノア「ともかく、私は心配要らないってこと!」
天才のはずなのだが、見た目はただのイケイケギャルの延長上にしか見えない格好なのが、 哀しいところだ。
何しろ、エレノアはまだ若いのであるし。
07/26/2001