□ 吸血のSaGa □


吸血鬼に血を吸い取られた人間は、その魔力によって吸血鬼の僕となり、
永遠の命と美しさ、魔力を与えられると言う。早い話が、平々凡々の人間が、
ちゅっ、とやられるだけで誰よりも強く、誰よりも美しい不死身の怪物になるわけだ。
とはいえ、無敵ではないのだが。

マミ「うーん、でも、吸血鬼になっても、吸い取った人に支配されちゃうんでしょ
   ??自分の意志が無くなるなんて嫌だよね。」
サラ「うん、でも、あの吸血伯爵には何と言うか・・・人を魅了してしまう魔力
   があるのよ。そう、例え血を吸われなくても、ずっと一緒にいるだけで
   こっちの精神がおかしくなってしまうような感じ・・・」
マミ「ふーん・・・」
そういえば、さっき吸血伯爵レオニードに閲覧した時、何かしらの危険な妖気を
感じなかったと言えば嘘になる。だが、それは意図的な邪悪なものではない。
恐らく、彼自身の本質・・・平たく言えば、フェロモンなのだろう。
マミ「・・・ん?」
ふと気が付いたが、確か、自分は同じような魔力を感じた人間が身近にいたような気がしたのだ。
マミ「・・・アセルス?」
誰も、他のそこにい合わせた人は、彼女の名を知ることは無かったが。

レオニードは今宵、一人の女性を選んだ。
その女性は栗色の髪をしなやかに躍らせ、よく通る声で、そして、瞳も透き通っていた。 彼女は決して自分から進んで僕になる事を望んだわけではない。
しかし・・・それでも、抵抗はしなかった。
レオ「・・・最近、気がはやる・・・」
今日はなつかしの人人と、そして、一人の少女が客としてきた。
レオ「あの少女、もしや・・・」
パチン、と指を一つ鳴らすと、今宵吸血された少女が、闇から姿を表す。
レオ「・・・あの、マミと言う少女をこちらに連れてくるのだ・・・」
少女「・・・かしこまりました・・・」
生気の無い表情。
もう、何時しか見なれてしまった自分。
レオ「そろそろ、飽いたな。この世界に、私一人生き延びる理由も無く・・・
   兄弟達よ、今ごろはどうしているかな・・・」
07/18/2001