初任務のSaGa


取りあえず、ユリアとエレンはIRPOの隊員となった。
コレは、偏にヒューズのおかげであったが・・・
取りあえず、そう言う事だ。

初任務は、タダのパトロールである。
エレンと、そして、ヒューズの同僚である美女、通称ドール。
ユリアは、戦闘能力はゼロに等しいがキグナスで培った情報処理および メイド能力は高いので、そちらの方の担当に回った。
因みに、部屋は同室だ。
エレン「ワカツって、どう言うところなんですか?」
ドールは美人な外見と、そして冷たい雰囲気を男達に「アイシィドール」と 形容されているのだが、それは男達のスケベな視線に対抗するためのものであり、 エレンのような女同士では彼女に冷たさなど見当たらない。
そのせいもあり、彼女はかなりの女性に人気があった。
ドール「あなたはワカツを知らないの?」
ドールが不思議そうな表情で言う。
エレン「はい、私はちょっと複雑な事情があって、あんまり世界の事を知らない
    んですよ。」
ここでいう世界とは、リージョン界のことだけではないのだが、 そんな事はドールが気がつく由もない。
ドール「ふーん・・・色々と大変だったのね・・・」
心配げな表情をしてくれる。
ドールは後輩に対しては非常に面倒見が良かった。
エレン「所で・・・ドール先輩は、何か制服が違うんですけど・・・」
IRPOのパトロール部隊の一員としての制服とはどこか違う。
ドール「ああ、コレじゃ着難いから、あたしは自分の着やすいようにしてるのさ」
エレンの着ている制服を引っ張りながら言う。
そう言えば、ユリアも制服のスカート丈が短くなっている気がする。
エレン「そんなもんかなぁ・・・」
どっちみち、恐らく動く機会になれば勝手に制服も動きやすくなるだろう、と
エレンは思っているのだ。
ドール「さて、ついたわよ。ワカツだわ。」

ワカツという土地は、エレンが予想していたものとは大きな隔たりがあった。
彼女が予想していたものとは違い、恐ろしく荒廃が進んでいる。
しかし、ドールもそれは同様のようであった。
ドール「驚いた・・・こんなに、早く荒廃が進むなんて・・・」
聞いた話によると、このワカツと言う土地が滅ぼされてからまだ半年と立っていない。 それなのに、この荒廃様。
ドール「モンスター達が、ココまで出来るとは思わない・・・」
エレン「来て見て正解だったようですね・・・」
そして二人は、不気味なワカツの土地に、足を踏み入れ様としていた。
07/17/2001