ガーディアンの、その実態を知るものは僅かに数を挙げるだけだ。 表向きはこの世界の守護者・・・神々の残した財宝や遺跡を管理する事。 しかし、ホンの一部、本当の一部だけは、それとは異なった活動、つまりは、 真の意味での「ガーディアン」と呼べる内実を知っているのだ。 それは・・・ 大佐「見たまえ、これは今から約半年ほど前に確認されたものだ。」 大佐が空に表示された画像をレーザーで照らし出す。 その画像はどうやら船・・・それも、ミューズの知りえない超高等な、
極めて科学的な粋を集めて作られていたようなものにも思える。 見た目は、イカだが。 ミューズ「何の、船でしょうか?」 大佐「船か・・・確かに、これは船と言うカテゴリーに分けられるモノらしい。 だが・・・海を渡る船と言うものではないらしい。」 ミューズ「海を渡るんじゃないのですか?だったら、空でも飛ぶんでしょうか?」 普通の人なら冗談めいて言う事だが、ミューズの場合は大真面目である。 だが、今回はそれが正しい。 大佐「ほう・・・しかし、微妙に違うらしいのだ。 これに乗っていた人々の話を聞く限りでは、どうも『混沌』を移動する ためのものらしいのだ・・・ その混沌、と言うものは、我々の考える宇宙と同義であるものと考えられる だろう・・・」」 ミューズ「宇宙ですか・・・それはまた、凄いですね・・・」 ミューズが言うと凄いものまで大した物ではなく感じてしまう。 が、実際のこの世界に住む住人にとってどれだけそれが恐ろしい事かはミューズ には分からないだろう。 大佐「・・・キミは、どうやらこの船の来た世界とは違う世界からきたようだ が・・・」 ミューズ「ええ、恐らくそうだと思いますよ?」 話の飛び具合も絶好調である。 大佐「・・・やはり、そうか・・・」
取り敢えずは、アセルスとクローディアはウエストエンドに到着した。 エレノア達よりも早く到着していたが、差はそれほど遠くはない。 彼女らもまもなく到着するだろう。 アセルス「取り敢えず、どうするの?」 クロディ「と、取り敢えず宿でも取りましょう。」 妙にクローディアの様子がせかせかしている。 ここに近づくに連れて、それは強まっていた。 アセルス「・・・まさか、ね・・・」 心当たりが無くもなかったが、そんな事は信じたくないアセルスだった。
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