ガーディアンのSaGa


ガーディアンと言うのは、読んで字のごとくである。
守護者と言うからには、何かを守護している。
カイ「ここが、ガーディアンの秘密基地です。」
実際、カイの神殿からは相当な距離に位置している、辺境の小さな町。
征服者からすれば、戦略的にも経済的にも、全く侵略価値のない、 本当に何もない町。そんな町の、パブにこれは隠されていた。
ミューズ「こんな仕掛けになってたんですか〜」
カイはここでのお偉方らしく、逢う人逢う人全てに会釈をされている。
カイ「大佐にまず、お会いしてね。」
カイが案内したのは、秘密基地の相当の地下、 恐らくは20階にも相当するだろう場所だった。
カイ「大佐は、世界に存在するあらゆる財宝を管理しているの。
   武勇伝も並じゃないのよ。」
この世界を又にかけて守護しているというガーディアン。
カイ「大佐、失礼します。」
ノックを、二回。
大佐「・・・カイか?入ってくれ。」
中から聞こえてきた声は、渋みのあってよく通る、素敵な声だった。
カイ「では、大佐、失礼致します。」
中に入ると、思わず、ミューズは、あ、と声をあげてしまった。
大佐「・・・そのお嬢さんは?」
カイ「ええ、見た目と違って腕が立つようですし、何よりもこの雰囲気・・・
   恐らく、例の『あの方々』と同じような人達かと・・・」
例の方々、と言うところがミューズの記憶にかかる。
何を言わんとしているのかが予想がついていた。
何分、自分自信も体験している事だから・・・
大佐「・・・で、キミは先程わたしの顔を見て何か思い当たる事でもあったよう
   だが・・・」
大佐がミューズに眼差しを向ける。
ミューズ「ええ、ちょっとお知り合いになった方に似ていると思いましたの
     で・・・」
大佐「ほう?」
大佐は何やら興味を持ったようだ。
カイ「大佐に似てると?」
ミューズ「ええ、どことなくですけど・・・」
大佐「・・・」
室内だと言うのに被っていた帽子を大佐は脱ぐ。
大佐「所で・・・キミは、一体どう言う人物なのだ?」
旗から見れば、かなり素っ頓狂な会話だろう。
だが、意図は見えている。
ミューズ「ええ、恐らく、あなた方が考えている通りの人物だと、思いますわ」
ミューズはそして、にっこりと微笑んだ。
07/11/2001