□ 神殿のSaGa □


それにしても、何と盗賊の類が多い事か。
ミューズは近くのはずの神殿まで辿り着くのに4回は強盗に襲われた。
とはいえ、ミューズが軽くいなすだけで彼等は一目散にお宝を置いて逃げていく。
ミューズ「あらあら。勿体無い・・・今度会ったら返して差し上げないと」
会うわけがない。

カイ「傷を治してあげましょ・・・いや、全然大丈夫のようですね・・・」
街と同じように、神殿の中にも多くの人間外が存在していた。
彼女がこの神殿で始めて見た人間が、カイだったのであるから。
カイは、非常に可愛い神官だった。
美人のミューズと並ぶと、二人揃って景観である。
ミューズ「あなたがカイさんですか?」
カイ「はい、そうですけど・・・」
この時、ミューズは何を話すべきか全く考えになかったので取り敢えず、 こんな事を言ってみた。
ミューズ「あの、所で、先程男の人達がこんなものをいっぱい落としていったの
    ですけど、預かっていて貰えます?」
金銀財宝、選り取りみどり。
カイは目を丸めた。
カイ「これって・・・?」
ミューズ「はい、街から出てこちらに来るまでにいろいろな方々が落としていった
     のですけど・・・」
カイの記憶が確かなら、この辺りは結構な強姦地帯である。
彼女ほどの美しさで、からまれなかったはずがない。
カイ「どれくらいの方々ですか?」
ミューズ「はい、20ほど会いましたけど・・・」
20人の腕利きのごろつきを全く意に介していない。
彼女は襲われた自覚などないようだ。
ミューズ「その方たちに、返さないと・・・こんな、大事なものを・・・」
カイは考えた。
こいつは、使える。
カイ「いや、返す必要なんてないですよ!きっと、プレゼントですよ、これ。」
ミューズ「でも、こんなに高価なものを・・・」
カイ「いいんですよ、多分金持ちの道楽です、気にしないことにしましょう!」
これは大事な軍資金だ。
カイ「所で・・・私のお願いを、一つ聞いて頂けますか?」
ミューズ「はい?」
カイ「あの・・・ちょっと、この世界の人々が困ってる事があるんですけど・・・
   少し、話し難い事で・・・」
ミューズ「何ですか?」
ここまでこうだと、かえってやりづらい。
仕方なく、カイは自ら話すしかなかった。
カイ「ガーディアンに、入ってみる気、ない?」
07/11/2001