カタリナが知った秘宝の数は、約30。 精霊の鏡、アクスアバーブデス、ケイオスシールド、死の鎧、イージスの盾、 正宗、ウィルガード、8つのディスティニーストーン、七星剣、ブリューナグ、 レフトハンドソード、エリスの弓、ファイアブランド、ムーンライト、月光の櫛、 エクスカリバー、天使の翼、砂の器、シャイニングブレイド、黄竜の鎧・・・ まだまだ、解析の余地はある。 中には聞いたことのあるものや無いもの、果ては呼び名が違うが性質は似た 者を聞いたことがあるアイテムもある。 マスカレイドも、その中の一つ。 カタリナ「私も、もっとみんなの役に立たなければ・・・!」
ミューズは不満があった。 修行によってあの病弱な体とは決別し、冒険も出きるくらいの体力もついた。 ならば、そろそろ冒険するのもいいではないか。 なのに、一番の厄介者はシャールだった。 彼は何時までも病弱な自分を手放したくないらしく、常にその目を光らせていた。 無論、彼女は彼を厄介視する事などあろうはずも無く、あくまで客観的な視点 からの話である。 カタリナに相談しても、彼女は「好きになさるのが一番ですよ」と笑っているばかりだ。 今日こそは、シャールの目を盗んで外に出るのだ。 そして、冒険をするのだ。 そう、思わずにいられないのだ。
そして、その頃。 巨人族の滝に突如発生した黒い渦。 まだ、ホンの目に見えないほどの大きさではあったが、
徐々に、加速度的にその大きさは増し、数分後には指の先ほどの、
十分もすることには拳大の大きさまで広がっていた。
シャールはうかつだった。 ホンの僅か、ほんの僅かな瞬間、隙が生まれた。 ミューズがいつもの様子と違い具合が久々に悪そうだったので、思わず全ての事を なげうって彼女に駆け寄ってしまっていた。 そう、彼自身の防御すら忘れるほどに。 ミューズはホンの一瞬を見逃す事は無かった。 ミューズ「ごめんなさいっ!」 麻酔針を、シャールの首もとに刺す。 飛び切り強力な奴で、少しかすっただけで意識が飛ぶような代物だ。 シャールといえど、すぐに深い眠りに襲われる。 ミューズ「・・・私も、旅に出たいのです・・・」 そうして、外に出るという滝に迷わず飛びこむ。 だが、ミューズは知らなかった。 滝に発生した黒い渦が、彼女の体の大きさまで広がっていた事を・・・
|