特定のSaGa


エレノア「博士。座標特定は出来てる?」
クエーサー「何じゃ不躾に。まだ完全ではないぞ?」
エレノア「少なくとも、ここの世界とアニー達の元々いた世界のデータは
     とれてるでしょ?」
クエーサー「一応ではあるが・・・」
エレノア「少し、気になることがあるの。ちょっと、後二人の博士を呼んで
     くれない?あと、ディオールとネメシスも。」

ディオ「何だって?」
ディオールはいきり立ち、テーブルに諸手を振り下ろす。
エレノア「私の意見を総合したまでよ。」
クエーサー「確かに、あながち無いとは言えんが・・・」
パルサー「うむ・・・ワシはエレノアの見解は正しいと思うが・・・」
ディオ「しかし!」
エレノア「そりゃね、信じられないのは無理ないと思うよ。
     私だって四次元というもんの存在をいきなり唐突に言われても
     信じなかっただろうし!」
成り行きでいたアニーには話の内容があまりよくつかめていなかったが、
ただ一つ彼女にもはっきりしていることは、どうやらこの世界の成り立つ
礎そのものが崩れそうになっていると言うことだった。
それが、どんなに大変なことかは一同の中で一番正確に把握できて
いなかったのは事実だが、それでも、アニーですら口の中が乾く話だ。
頭の良い博士達、そしてエレノアにはそれが自分よりもどれくらい
重々しい事実だと言うことは、理解できた。
ディオ「ネメシスはどう思う!?」
ネメシス「私も、エレノアさんが言ってることは多分、今までのどの
     考えよりも真理に近い気がします。」
エレノア「ディオール、ここで大事なのは私たちの世界のあり方自体
     ではないの。あくまで真実を追究すること、そしてそれについて
     どう考えるべきか。それだけよ。」
強い口調で言うエレノアに、ディオールはそれ以上何も言わなかった。
ボルフェス「成る程・・・道理で三次元で正確に座標が特定出来なかった
      わけだ・・・」
パルサー「うむ・・・しかし、我々には四次元という概念は把握できないぞ
     、エレノア。」
エレノア「・・・多分、今私たちがここにいる次元は三次元なんだと
     思う。いや、きっと今の時点では曖昧な表現だけど、
     3.5次元の状態って言えばいいのかな・・・そう言う状態なんだ
     と思う。」
クエーサー「では、三次元と四次元の中間体であると?」
エレノア「多分・・・でも、概念はなくても計算上では四次元計算は
     出来るわよね。だから、ちょっと二つのデータを検証させて
     みて欲しいの。」
パルサー「しかし、二つしかないのでは、多少論理を導くにはたりな過ぎて
     いるぞ?最低、結果を導くには3つのものが必要だ・・・」
エレノア「問題ないわ。私が、今一度また別な世界にジャンプすればいい話
     でしょ?」
02/28/2001