九龍のSaGa


二週間の何の意味もないオウミ滞在を終えて、そして新たに加わった
お供のリュートとエレン、レッドの三人はひとまずクーロンに戻ることにした。
リュート「あ〜〜クーロン〜」
そして意味もなく引き語るリュートを後目に、レッドとエレンは
これからのプランを立てていた。
エレン「マンハッタンってとこ、おもしろそうじゃない!」
レッド「うーん、俺京に行ってみたいんだよなぁ。」
エレン「どっちが近いの?」
レッド「うーん・・・」
リュートが二人と行動を共にするようになってから二人の間の反発は
若干和らいだ感もあった。
それも、この男の持つ不思議な魅力によるものだったのだが・・・
どこから見てもぼんぼんのぷーにしか見えないこの男に、一体
何処にそんな魅力があるのか。
今日も彼は下手な歌と共にリュートを奏でて満足するのであった。

クーロンについた時点で、まだ次の行き先が決められていなかったので
三人はしばし自由にクーロンを散策することにした。
本来一人は危ない街なのだが、エレンとレッドはなおのこと、リュートも
なかなか旅慣れているようで互いに心配は無用だった。
エレン「あーあ。レッドと二人で歩くには風情のない街ねぇ・・・」
別行動にして正解だった。
こんな街なら二人の間は5秒と持たない。
エレン「そう言えば、なんか忘れてる気がする・・・とっても重大なこと・・・」
ふっと一人になったときに思い立った何か。
確か、暫く前に何か大事な約束をしていた気が・・・
エレン「うーん、うーんっと・・・」
しかし、思い浮かばないので、彼女は考えることをやめた。
どちらにせよ、今はまだ思いだすときではないのだから。
エレン「お腹空いたな・・・」
ふっと、目の前にイタメシ屋がある。
小腹も空いてるし、お金もあるし、ここで一口・・・
メニューを見てもそれなりにそろっているようだ。
ここはひとつ・・・
エレン「ここで食べていこうかしらね。」
そうして、店の中へと足を運んだのだった。
06/22/2000