アセルス「あああっっっっっっぁ!」
アセルスが妖魔の剣をサルーインの紋章に突き立てた瞬間、
すさまじいまでの妖気が辺りにはじける。
魔物でさえ、あまりの妖気に消し飛ぶほどの奔流。
アセルス「まだまだぁ!」
自分にとってはこの程度の妖気など苦にもならない。
更にアセルスは力を込めた。
クローディア「結界を強めないと・・・!」
マミとクローディアの張る結界もそろそろ限界になっている。
アイシャ「大地の剣よぉ!」
大地の剣から大地の力を受け、結界を強化する。
三人係の結界でも何とか支えられる程の妖気。
その渦の中心にいて、戦うアセルス。
四人には、想像を絶する世界だった。
アセルス「あと少し、あと少し・・・!!!!」
力を解放する。
妖気の渦もアセルスの力に圧され始めていた。
アセルス「ああああああああ!!」
渾身の力を紋章にそそぎ込む。
すると、紋章に亀裂が入る。
アセルス「これで終わりっ!」
更に、深く剣を差し込む。
ギィィィィィン、と耳に触る音と共に、紋章はその力を失っていった。
辺りの妖気の渦も、弱まって来ている。
アセルス「・・・ふぅ・・・」
妖魔の力を全て使い果たしたアセルスは、いつもの人間の姿に戻り、
その場に倒れ込んだ。
アセルス「ふぅ〜〜〜、疲れた・・・」
辺りの無事を確認し、四人はアセルスの元へ駆けつける。
アイシャ「アセルスさん・・・凄いですね・・・」
アセルス「私もう疲れたよ・・・」
しかし、事はまだ終わってはいなかった。
マミ「あ・・・」
マミの持つ鏡が鈍く光る。
マミ「これは・・・?!」
アル「どうした?」
マミ「この文字・・・」
鏡には、何かの文字が映っている。
マミにも、アルベルトにも読めない字。
アイシャ「あ、この字、知ってる・・・大地の剣に刻まれてる字と同じだ・・・」
クローディア「じゃあ、これはルーン文字・・・?」
マミ「神の文字ですね・・・」
アセルス「なんて書いてあるの?」
アイシャ「えっと・・・
『封印の烙印を解くものあり。
この封は次元の封。いざもどらん、母なる世界へ・・・』
だってさ。」
アル「それって、世界がまた一つになるって事か・・・?」
アセルス「いや・・・多分、こんな封印が後他にもあるはずだよ。
私も見たことがある・・・
でも、きっと何らかの影響は出るだろうね。」
マミ「これから、どうなるんでしょう?」
クローディア「とりあえず・・・他の所に行きましょう。
長居は無用ですから。」
アイシャ「うん、そうしよう・・・」
一つの封印は解けた。
秘宝もまた、その封印を解かれる日を待つ。
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