そのころ、侍女だったカタリナは巨人の里で驚くべき事実を知った。
カタリナ「・・・マスカレイドは、『秘宝』と呼ばれるものの一つ・・・」
『秘宝』。それは、遙太古に神々が世界を創造せし時に残された
神の遺産。
カタリナ「精霊の鏡・・・8つのディスティニーストーン・・・」
知っている単語が文献の中に見受けられる。
そのほかにも・・・
カタリナ「まさか・・・!マスカレイド以外の聖王や魔王の遺品の幾つかも
秘宝であったというの・・・!」
詳しいことはわからなかったが、カタリナの知っている上でこんな特徴
を持つものは一つしかない。名前こそ彼女の知り得ているものとは
異なるが、その性質はあまりに似すぎていた。
カタリナ「持つものの生命力を防御力として変換する鎧と盾、何度でも
修復する不思議な斧、星星の力を得て敵を討つ剣・・・」
そう言えば、アセルスからはこんな話も聞かされていた。
アセルス「針の城という所に、ブリューナグという魔槍があるんだ・・・
投げた瞬間、空間すらも削り取る槍だってはなしにきいたけど、
私は詳しいことはわからない。」
ブリューナグ・・・
そう、その名も記されていた。
カタリナ「・・・どうして、別な次元の別な世界に住んでいる私たち
なのに、ここまで共通点があるのかしら・・・
いや、もしかしたら・・・」
もしかしたら。
その後に来る言葉をカタリナは必死に押さえた。
これは、人知を越えているような気がしたから。
しかし、カタリナの口は無意識中に紡がれていた。
カタリナ「世界は、一つだった・・・?」
秘宝と呼ばれる77つのアイテムが、それぞれの引き離された次元を
繋ぐ糸となる。
そして、その糸を紡ぐもの。それが・・・
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