77のSaGa


そのころ、侍女だったカタリナは巨人の里で驚くべき事実を知った。
カタリナ「・・・マスカレイドは、『秘宝』と呼ばれるものの一つ・・・」
『秘宝』。それは、遙太古に神々が世界を創造せし時に残された
神の遺産。
カタリナ「精霊の鏡・・・8つのディスティニーストーン・・・」
知っている単語が文献の中に見受けられる。
そのほかにも・・・
カタリナ「まさか・・・!マスカレイド以外の聖王や魔王の遺品の幾つかも
     秘宝であったというの・・・!」
詳しいことはわからなかったが、カタリナの知っている上でこんな特徴
を持つものは一つしかない。名前こそ彼女の知り得ているものとは
異なるが、その性質はあまりに似すぎていた。
カタリナ「持つものの生命力を防御力として変換する鎧と盾、何度でも
     修復する不思議な斧、星星の力を得て敵を討つ剣・・・」
そう言えば、アセルスからはこんな話も聞かされていた。
アセルス「針の城という所に、ブリューナグという魔槍があるんだ・・・
     投げた瞬間、空間すらも削り取る槍だってはなしにきいたけど、
     私は詳しいことはわからない。」
ブリューナグ・・・
そう、その名も記されていた。
カタリナ「・・・どうして、別な次元の別な世界に住んでいる私たち
     なのに、ここまで共通点があるのかしら・・・
     いや、もしかしたら・・・」
もしかしたら。
その後に来る言葉をカタリナは必死に押さえた。
これは、人知を越えているような気がしたから。
しかし、カタリナの口は無意識中に紡がれていた。
カタリナ「世界は、一つだった・・・?」
秘宝と呼ばれる77つのアイテムが、それぞれの引き離された次元を
繋ぐ糸となる。
そして、その糸を紡ぐもの。それが・・・
05/21/2000