おかしい。
ここ二三日、レッドから見たエレンの様子がおかしい。
二人でリージョンシップに乗って以来、妙にエレンが曖昧な態度を
とるのだ。
レッド「エレン、お前おかしいぞ?」
エレン「そんなこと無いけど・・・」
レッド「熱でもあるのか?」
エレン「・・・ばか・・・」
思えば恋なんてしたことがなかった。
幼なじみのユリアンが自分に恋心を抱いていたのは知っていたが、
自分は彼に同じ様な気持ちを抱くことは出来なかった。
でも、この胸の高鳴りは、それとは言わずになんというのだ。
エレン「・・・はぁ。あの馬鹿、鈍感だわ・・・」
はっきりと自覚が持てたのはリージョンシップの中での話だった。
エレン「混沌って、なんなんだろうね?」
レッド「ん?さーな。」
エレン「まじめに聞いてるの!?」
レッド「聞いたって仕方ねぇよ。」
エレン「あのね、女の子にそれがとる態度なの!?」
レッド「まーたそうやって俺のことを殴りつけようとしてる
お前の行為は女の子らしいのか?」
エレン「・・・!!」
レッド「さっき、お前がらしくないことを俺に聞いてきたときは
ちょっとは可愛げがあると思ったんだけどな。」
そう言ってそっぽを向いたレッドにそれ以上ものが言えない自分なんて
考えても見ることが出来なかった。
エレン「ふん・・・でも、ユリアンに悪いことしたなぁ・・・
こんな気持ちになるなんて知ってたら、一度くらいデート
してあげれば良かった・・・」
オウミの夜は静かに明けようとしていた。
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