別れのSaGa


>クローディア「誰かが来たようですね・・・」
>迷いの森へと足を踏み入れてここまでたどり着けるのは彼女の
>知ってる範囲では片手に数えるほどしかいなかった。
>アイシャ「久しぶり、クローディアさん」
>遊牧民の娘は屈託のない笑顔を森の番人へと向けた。
>アイシャ「もう、オウル様が亡くなって一年経ったんですよね。」
>クローディアの育ての親がこの世を去って早一年。
>クローディア「アイシャ・・・もしかして、そのために?」
>アイシャ「うん。死んだ人を弔うのは人として当然だし、おじいちゃんも
>     行ってきなさいって言ってたしね!」
>クローディア「・・・」
>アイシャ「どうしたの?」
>クローディアの顔には憂いの表情が蔓延していた。
>アイシャ「具合が悪いの?」
>クローディア「いえ・・・エリスが・・・」
>
>『ピラミッドへ行け』
>
>確かに、二人にはそう聞こえた。
>アイシャ「ピラミッド・・・?」
>クローディア「でも、あそこは入れないはずじゃ・・・」
>シルベンが、クローディアの元へ足早に何かを口にくわえて
>やってくる。何かのシンボル像のようなものだった。
>クローディア「これは・・・」
>アイシャ「あ、古文書に書いてある!ピラミッドの入り方って・・・
>     ゲッコ族の長老に、一度見せてもらった!」
>とはいえ、二人だけであそこまで行くのは心許なかった。
>では、どうするか・・・

二人がメルビルの既に顔なじみとなっている酒場に行くと、思わぬ
情報をそこで聞くことが出来た。
マスター「以前君たちと一緒に冒険してたアルベルトが、この前まで
     ここにいたけど、西の方へ行ったよ。でも、今ローバーンは
     やばいからなぁ・・・」
そう言って酒場のマスターは張り紙の方へと指を向けた。
そこには、こういう内容のことが書いてあった。
『ローバーン公、何者かに暗殺される!』
妙な戦慄が二人を走った。
アルベルトはこんなことをしないはずだった、彼自身は。
でも、何か妙な引っかかりを感じるのだった。
アイシャ「行ってみましょうか?」
クローディア「ええ・・・」

カタリナ「行くの?」
巨人の里では、いま当にパーティーが二つに分かれようとしていた。
アセルス「うん、何かが、私たちを呼んでる気がして・・・」
ミューズ「残念ですわね。」
シャール「ああ。」
ミューズ、シャール、カタリナ、シフの四人は暫く巨人の里に
残ることになった。シャールは研究のために、ミューズは足手まといに
ならないような実践での実力を身につけるため、シフはさらなる
力を付けるために、巨人族との修行に励むらしい。
そして、カタリナは・・・
カタリナ「マスカレイドが、そんなものだったなんて・・・」
自分の当初の冒険の目的である「マスカレイド」の手がかりが、
ここ巨人の里にあるというのだ。いや、それだけではない。
そのほかの武器や防具などの伝承も・・・
カタリナ「私は、ここで少し調べることがあるから。」
カタリナはそう言って、それぞれパーティーを一時分割する事と
相成ったのだ。
アル「・・・寂しくなるな。」
マミ「でも、きっと新しい仲間を連れて、またここに来るから。」
04/23/2000