森のSaGa


クローディア「誰かが来たようですね・・・」
迷いの森へと足を踏み入れてここまでたどり着けるのは彼女の
知ってる範囲では片手に数えるほどしかいなかった。
アイシャ「久しぶり、クローディアさん」
遊牧民の娘は屈託のない笑顔を森の番人へと向けた。
アイシャ「もう、オウル様が亡くなって一年経ったんですよね。」
クローディアの育ての親がこの世を去って早一年。
クローディア「アイシャ・・・もしかして、そのために?」
アイシャ「うん。死んだ人を弔うのは人として当然だし、おじいちゃんも
     行ってきなさいって言ってたしね!」
クローディア「・・・」
アイシャ「どうしたの?」
クローディアの顔には憂いの表情が蔓延していた。
アイシャ「具合が悪いの?」
クローディア「いえ・・・エリスが・・・」

『ピラミッドへ行け』

確かに、二人にはそう聞こえた。
アイシャ「ピラミッド・・・?」
クローディア「でも、あそこは入れないはずじゃ・・・」
シルベンが、クローディアの元へ足早に何かを口にくわえて
やってくる。何かのシンボル像のようなものだった。
クローディア「これは・・・」
アイシャ「あ、古文書に書いてある!ピラミッドの入り方って・・・
     ゲッコ族の長老に、一度見せてもらった!」
とはいえ、二人だけであそこまで行くのは心許なかった。
では、どうするか・・・
04/20/2000