酒豪のSaGa


ハリード、ウォードはひたすらに酒が強かった。
加えて、ライザも「鉄の女」と異名をとるだけあり、いくら飲んでも
その表情を変えることはない。
一方・・・
未成年のレッド、エレンはつまみをほおばり、オレンジジュースで
のどを潤す。些か寂しいものでは在ったが、またレッドは実は酒は
かなり飲めるのだが・・・やはり、世間体を言うモノを気にせざるを得ない。
このメンバーでは。
はっきり言って、この二人は最早別な世界の住人になりきろうとしていた。
そう決めたのだ。
何故かと言えば・・・
ウォード「おおおおおおお!!絶景かな絶景かな!!」
ハリード「まだ、まだぁ〜〜〜!まだ後一息!!」
ライザ「・・・おかわり」
既に酒乱も酒乱、一番ひどいのがアニーだった。
アニー「ほらほらぁ〜〜〜ん♪おねぇちゃん脱いじゃうよぉ〜〜!」
絡み上戸、泣き上戸、そして脱ぎ上戸・・・
酒場は既に彼らの独壇場だった。
エレン「はずかし・・・」
レッド「ああ。俺、もうやだな・・・」
エレン「うん・・・あ、エレノアさんはどうしてるんだろ?」
いつも冷静なマスクのエレノアはと言うと・・・
レッド「げっ!」
二人が見たのは燦々たる情景。
恐ろしいことに、火芸をしている。
エレノア「ほらほらぁ〜〜〜!燃やしちゃうぞぉ〜〜〜!!」
火の玉でお手玉をする彼女の姿はいつもの知的さの欠片もない。
まさしく、禁断の領域?
最も・・・本来はこちらがエレノアの地だと言うことは、ここにいる人
は誰も知る由もないのだが・・・
ともあれ、二人は目を盗んで、その酒場を出たのだった。

こちらも、一方酒場。
アルベルトは未成年だったが、貴族のたしなみ、ワイン程度の酒は
十分に飲める。しかし、問題は連れだった。
マミ「アルベルトしゃぁ〜〜〜ん、もういっけんいきましょぉ。」
15歳の少女に酒を勧めたのは間違いだった。
この娘は、極度に酒に弱かった。
実は、たったグラス一杯で目が据わり、その後は一直線。
アル「僕、まずいことしたなぁ・・・」
彼女が寝付くまで、夜中中アルベルトは酒場に入り浸りだったという。

さて、しつこいようだがこちらも酒場である。
ここには、史上最強の酒豪がいた。
シフ「樽ごともってこい!樽だ樽!!」
クリスタルシティにて・・・
シフは既に、一件の酒場を営業停止に追い込んでいた。
しかし、全てシフが飲んでいたのではない。
コレがまた、ミューズが異様なまでに酒に強かったのだ。
ミューズ「あらぁ、シャール、もうだめなの?」
とはいえ、徹夜で飲み明かしたミューズもろれつが回らない。
シャール「ず、頭痛が・・・」
シャールは下戸だったのだ。
カタリナはと言うと、彼女は堅実に酒を飲み続けていた。
酒はたしなむ程度。量的には結構飲んでいたが、酒に呑まれるカタリナではない。
そんな状況を、アセルスは冷ややかに見つめていた。
アセルス「人間って、こんなに酒に弱かったっけ・・・」
酒場の営業停止の一番大きな原因であり元凶、それはアセルスだった。
妖魔の身体がそうなのか、それとも元々酒に異常な耐性を持っているのかは
定かではないが、彼女はシフ以上の蟒蛇、そんな言葉では最早片づけ
られないほどの強さを誇っていた。
本来なら、16の身体である。
アセルス「酒って、水と違っていくら腹に入ってもいっぱいにならないよね・・・?」
そんなのは、自分だけだとは露も思わず・・・
04/03/2000