いよいよ、一回戦である予選が終了し、一日が過ぎた。
参加者の人数は鰻登り、もう誰が優勝してもおかしくない混戦状態、
とまで言われていた。
参加者の中の一人、エレンは・・・
エレン「男達って、どうしてこう、弱いのかしら・・・」
また、別なもう一人、アニーは・・・
アニー「アタシがどうして本気でやんなくちゃいけないんだろ・・・」
まあ、それぞれに葛藤はあったわけだ。
二日目。
二日目とは言っても、まだまだ飛び入り参加は認められていた。
実質、これも予選に近い。
昨日勝っても今日また同じ人数分集まるものだから、きりがない。
ため息混じりに、アニーは相手の男にレーザーブレードをちょろまかし
てやったら、相手は尻尾を巻いて逃げてしまった。
またエレンも自分の体重ほどもある斧をかついで会場にあがった時点で、
相手は腰が引けていた。
ライザはよりにもよってかわいさで一回戦を勝ち抜いたような軟弱者
(ライザからすれば殆どの者は男も女も軟弱者)
だったので、バベルクランブルの一発でもかませば事は足りた。
さて、ウォードとハリードは・・・
なんと、観客席で酒をあおっていた。
どうやらエレンが単に出たかっただけらしい。
しかし、その目は注目するところに注目していた。
しっかりと、2人の目にはアニーとライザの強さが映っていた。
勿論、他の選手とは一段次元が違うと言うことも。
ウォード「エレン、あの2人に勝てると思うか?」
ハリード「さぁな。やってみなきゃわかんないだろう。
ただ、俺としてはあのショートの金髪の女の方が・・・」
ウォード「へへ、俺はあの紫の女が良いと思うぜ。あの冷たい雰囲気がよぉ。」
ハリード「お前はそんな趣味だったのか!?おっさんだなぁ」
ウォード「金髪ギャルが好きな方がおっさんじゃねぇのか?」
既に酒が回りすぎているようだ。
単なるおやじと化している。
しかし、その2人の酔いを一瞬にして醒ますヤツが居た。
エレンも、アニーも、ライザも一瞬、自分の目を疑った。
???「ファイヤーストーム!!」
どうやら術士の女らしいが、体術も並ではない。杖さばきは天下一品のものだ。
それに、この術の威力・・・
アニー「凄い・・・」
ライザ「・・・危険なのが、一人居るようね・・・」
アニー「・・・なんてヤツなの?これは・・・」
ライザ「エレノア・・・?」
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