ディガーのSaGa


ウィル、コーデリア、ナルセス、タイラー、エレノア、リッチの一行は
ハンの廃墟に来ていた。
エレノア「ここは、変わらないわね・・・」
ウィル「何が変わらないんですか?」
エレノア「いや、別に・・・」
ナルセス「エレノアはしかし、どうしてそんなに物知りなんだ?
     ただ書を読みあさるだけではこんなに知識は身に付かないぞ?」
    「リッチと長いこと冒険しているのか?」
エレノア「知識は付けるものじゃないわ。自然と付くものよ。あせって
     手に入れようとしても身に付かないわ。」
    「このリッチがはちゃめちゃな事ばっかりやらかしてくれるのも
     原因の一つかも知れないけど。」
コーデリア「お二人ってホントに仲がいいんですね。年は5つも離れて
      いるのに。」
リッチ「エレノアは確かにもう20半ばだしな。」
エレノア「リッチ!良いのかな、そんなこと言って?ディアナにはなんて
     言うのかしら?ユリアは?年なんて関係ないんじゃない?
     名前の割に貧乏な貴方に言われたくないセリフはいっぱいある
     のよ・・・?」
言ってることが支離滅裂になってきたらエレノアは噴火寸前だと言証拠
だ。リッチはここでやり合っても負けは必至なので上手く逃げることにした。
リッチ「悪かった悪かった!エレノアは美人だよ!ほんっと!!」
エレノア「ホントに・・・?」
自分も年を気にしているのだろうか、エレノアは最近「美人」「若い」
「貞潔」などと言う言葉に非常に弱くなってきていた。
リッチ「ふう・・・」
ウィル「・・・リッチさん、上手ですね。」
リッチ「ええ・・・いい加減つき合いも長いですし・・・」
リッチは自分の親に「〜さん」と呼ばれることに抵抗があったが、ここで
本当のことを言ってしまうのはエレノアに口止めされているので、また、
彼自身説明が面倒なので我慢することにしていた。
コーデリア「ねえ!ウィル、見てみて!!これ、クヴェルじゃない!?」
コーデリアが何か見つけたようだった。
タイラー「コーディはものに鼻が利くな。」
ナルセス「サーチングにかんしては一番だからな、この中で。」
コーディ「えへへっ!」
コーデリアの笑顔は可愛らしかった。リッチには見たこともない
笑顔だった。なにしろ、親の方が自分より若いのだ。
ウィル「コーディ、でも・・・それは何だろう?」
エレノア「何か・・・感じたことがあるわ、このアニマ・・・」
リッチ「エレノア。これはもしかして・・・」
二人は同時に思い当たるものがあった。
時間転移するときのことだ。
ウィル「光が・・・!?」
突然、そのクヴェルが光を放ち始めた。
エレノア「ダメ!これじゃあ・・・」
リッチ「あーあ・・・またこれかよ・・・」
はっきりと、二人は今の状況を省みていた。
リッチ「エレノアがあんな事したから・・・」
05/25/1999