長徳寺
曹洞宗の寺院で雲林院家の菩提寺として創建。古位牌に嘉吉二年(1442)とあり、 これ以前の草創と思われる。剣豪「塚原卜伝」の寿牌や、婦人像等に室町末期を下らない 特色がある涅槃像一幅がある。門前が淵に住んでいた龍が鱗と桜の種を残していった との伝説があり、堂前にある桜が県指定天然記念物の龍王桜で、 鱗はそれを持って錫杖が岳に登り雨乞いをしていた。
  龍王桜
約1.5mの株周りから細い2本の幹が盃状に広がって枝を張り、樹高は3m、 枝張りは5.5mで、樹形は比較的短歪である。この桜は室町時代から知られている古い品種で、 フゲンゾウと呼ばれ、山桜やソメイヨシノより遅れて開花する。フゲンゾウの名は「普賢象」で、 普賢菩薩の乗った白象の鼻を花にたとえ、葉化した雌しべの先に残っている2本の花柱をキバに見立てて、 鼻より先に歯が出るというこの桜の特色を表したものと言われている。
  紅葉の忍田橋
透明な水と光が織りなす美しい渓谷美。春は桜がほころび、初夏は鮎釣り、秋は紅葉が辺りを染める河内渓谷。 この渓谷に架かる忍田橋は、昭和11年(1936)に架橋された延長約18メートル、幅4メートル。 コンクリート造りのアーチ橋。
  砥ぎ石
長徳寺門前の林の中に、長さ3m、高さ1.5mの巨岩がある。室町時代終わりころ、 「大和手掻(やまとてがい)」からの刀工が雲林院の城下に住んでいたと伝えられる。 この巨岩のところどころに、浅くちょうど刃物を研いだようなくぼんだ痕跡がある。 雲林院の刀工が最後の仕上げ「真砥開け(まどあけ)」という最終工程に使用した痕と いう伝承がある。また三体の仏像も彫りつけられている。
  安濃ダム
津市西北部に広がる農地に供給する重力式コンクリートダム。5年の歳月と154億円の費用で、 昭和61年10月に完成。堤高73m、長さは212m。東京ドームの約8.5杯分の容量があり、 満水時の面積は、サッカーグラウンドの約45個分もの広さになる。
  エントランス園地   MapFan 駐車場
エントランス園地には、東屋があり遠く錫杖ヶ岳を望み、湖面を眺めながら静かなひと時を お過ごしください。
  桜と錫杖ヶ岳   MapFan 駐車場
錫杖湖畔には沢山の桜の木が植えられています。エントランス園地からは、桜の向こうに錫杖ヶ岳
  紙屋観音
慶安三年(1650)の大災害による被災者の17回忌の冥福を祈って建てられた。 水面下の旧道路沿いの大きな石に刻まれていたがダム工事で水没するため、 切断され現在位置に祀られた。
  錫杖湖畔キャンプ場 TEL:059-265-2019
錫杖湖畔の山間いにあるキャンプ場。テントサイトのほかバンガローやコテージもある。 炊事場、駐車場、管理棟にはシャワー室やトイレがあり、キャンプに必要な設備が備っている。
  錫杖湖水荘 TEL:059-265-2019
錫杖湖水荘は湖畔にある。会議室や研修室もあり収容人数45名の宿泊施設。 のんびりと水辺の風景を眺めながら食事や休憩ができる。錫杖うどん、 月替りの錫杖御膳や津ぎょうざもある。
  ふれあい公園
小さい山につくられた公園。全天候型のテニスコート(有料)、山上の広場は、 眼下に錫杖湖が広がり見晴らしもよく、自然に囲まれリフレッシュできる。
  だるまさん
湖の水が少なくなると、石の大きなだるまさんが顔をだします。
  展望台
高さ数メートルの展望台。湖水荘やキャンプ場が見渡せる。藤棚やベンチがある。
  錫杖ヶ岳と錫杖湖
標高677m、山頂は岩山からなり、名は、山容が修験者の持つ錫杖に似ているからだ との説がある。古くから雨乞いの霊山としても知られ、日照りの続くときには錫杖ヶ岳 に登った。錫杖湖は安濃ダムで作られた湖。周辺には多くの公園や見晴台が造られており、 錫杖湖水荘、ふれあい公園や落合の郷には親水公園や工芸の郷がある。
  登山口
登山道は2コースあり、下之垣内橋の東側にあるのがAコースで、少し西の本法寺の 脇から登るBコースがあり、稜線上で合流する。写真はBコースこのコースが初心者向き
  登山道
全長1.8kmの登山道は初心コースですが、急勾配の箇所もあり、 十分な装備で余裕を持ってトライしてください。途中には休憩用のベンチもあります。
  錫杖ヶ岳頂上
頂上はあまり広くないスペースに大きな石が重なる。視界360度のパノラマ、絶景。
  頂上からの錫杖湖
晴れて天気の澄む季節には、遠く木曽の御嶽(3063m)や伊勢湾、 知多半島も視界に入り、眼下には加太の集落、鈴鹿峠から関、亀山も望め、 南には錫杖湖、経が峰とその展望は素晴らしい。
  岩間山成覚寺
真宗高田派の寺院。小松三位中将平維盛が持念佛(釈迦三尊佛)をご本尊として創建。 天正15年(1587)に真宗高田派第十二世尭慧上人に帰依し禅宗から高田派の末寺となる。 平維盛は屋島の戦いから離脱、その後、和歌山県の那智の海に偽装入水自殺を行い、 当地に31人の家来と共に隠れ住んでいた。釈迦三尊佛は伝教大師作と伝えられ、 平維盛の木像や古文書が伝えられている。また、境内には平維盛の墓もある。
  平維盛
平安時代末期の武将。平清盛の嫡孫で、平重盛の嫡男。 平氏一門の嫡流であり、美貌の貴公子として宮廷にある時には光源氏の再来と称された。 治承・寿永の乱において大将軍として出陣するが、富士川の戦い・倶利伽羅峠の戦いの 二大決戦で壊滅的な敗北を喫する。父の早世もあって一門の中では孤立気味となり、 平氏一門が都を落ちたのちに戦線を離脱、那智の沖で入水自殺したとされている。
  落合の郷・親水公園   MapFan 駐車場
安濃川と我賀浦川の合流地につくられた自然体験施設で、石(コ−ガ石)を使った 石工芸体験や水遊び・バーベキューなどができ、豊かな緑と、清々しい 川のほとりの公園で家族や仲間と楽しめます。親水公園は毎年7月初めに、 ボランティアの手で清掃され、小さなお子様でも安心して水遊びができます。


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