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お役立ちコラム

  「線路があるから逸れてしまうんだ」良い子の叫び

 今から、一年ほど前だったでしょうか、新聞である記事を読んでいて、思わず涙が出てきてしまいました。内容は、昨今、社会問題として大きくとらえられている、子どもの心の問題についてだったのですが、その中でもこの記事は『良い子』に関してのことでした。

 一見、勉強もできて、親や教師の言うことにも従順で、運動から習い事からすべてを見事にこなしている『良い子』が、ある日突然キレてしまったり、不登校に陥ってしまうことがあります。このような事例は、残念ながら増加の傾向にあるのですが、「では、何故?」と大人としては思ってしまいます。

 この記事で、インタビューに答えていた子が言ったことが、「誰も自分が生まれてきてから大きくなってまでの線路を引いておいてくれなんて頼んでない。自分で、どのような線路(=人生)を引いていくのかも決められないのなら、僕は誰で何のために生まれてきたのかわからない」という内容でした。

 皆さんも多かれ少なかれ、自分がまだ自立していない時、親や教師から「こうした方がいい、こっちの方が将来いいんだ」と頭ごなしに言われたことがあるのではないでしょうか。確かに、我々大人は子ども達よりも多くの人生経験をしてきており、自分よりも子どもには「いい暮らし」をしてほしいと望んでいると思います。

 しかし、失敗をする機会も与えられず、いろいろと体験や経験をする機会も与えられず、「大きくなったらこの職業に就きなさい」と言われ続けてきた子どもの「僕という存在、私という個人」は、否定されていることになりうるのです。

 世の中、何かと物騒な事件が増え、経済の不安などの要因も重なって、親としての心配事が多くなっていることも事実ですが、このようなご時世だからこそ、『かわいい子には旅をさせろ』的な視点での子育て、つまり、子どもは子どもであって、私たち親は彼らの成長を支援していくことは許されていても、彼らの人生を決定する権利はないと言うことを自覚しながらの子育てをしていくべきではないかと思うのです。

 

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