☆ワタシの不得意な内分泌疾患「甲状腺機能低下症」のしかも「クレチン病」といえば、小児科の領域で、実はそれほど詳しくはないんです。参考程度に読んで下さい。

甲状腺というのは丁度「のど仏」の少し下にある内分泌腺蝶ネクタイのようなカタチをしております。この甲状腺という内分泌腺の仕事は、車で言うたら「アイドリング」の回転数のような、いわゆる身体の「基礎代謝」をつかさどるホルモンを出すのです。

☆つまりじっとしている時にどれくらいエネルギーを使うかをつかさどり、此処のホルモンが活発になると、「体重減少・体温上昇・空腹・脈拍上昇・振戦(ふるえ)・いらだち・発汗…」など、丁度安静時でもジョギングをしている様な、喧嘩口論しているようなそんな状態になるんです。コレを『甲状腺機能亢進』の状態といいます。

☆反対に此処が『機能低下』をすると、冬眠状態のような「寒がる・食欲低下・体重増加・動作緩慢・徐脈…」などとなるのです。生まれつきこの「機能低下症」があるのを「クレチン病」、大人になってから発症するのを「粘液水腫」と言って区別しております。

甲状腺機能低下の原因は場所によって大きく2つに分けられます。@脳下垂体という脳みその下にぶら下がっているホルモンの司令塔のような部分があってそれが障害され、結果として甲状腺が働かない場合と、A脳下垂体の機能は正常で、実際に甲状腺が障害されている場合です。前者は他の命令系統も障害されている場合があり(たとえば副腎の機能や成長ホルモン分泌能の障害など)重症の場合が多いのですが、後者でありば、甲状腺のホルモンを補充するだけでよいのです。

☆予後ですが、甲状腺機能が投薬によってきちんとコントロールされていれば、他の人となんら変わりはないと思います。結婚も出来るでしょうし、妊娠・出産も可能と思います。ただ、一生ホルモンは飲み続けなければなりません。
遺伝的なことは詳しくは知りません。

☆遺伝に関してのご質問は、その方が生後からと言うことになると、もしかしたら遺伝するかも知れませんね。

☆専門外の病気で、しかもチラッと教科書を読み直しただけで、頭の中にあることをツラツラと書かせて頂きました。もしかしたら間違ったことも書いてしまっているかも知れません。参考程度にお読みになって置いて下さい。お役に立てなかったらすみません。
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Dr.Eika

ねっとクリニック
『クレチン病』ってどんな病気?
(Uさんのご質問)
知人の子供さんが生まれて間もなく『クレチン病』と診断されましたが、いったいどんな病気かわかりません。
将来結婚して子供も産めるのでしょうか?また生まれてくる子供には遺伝するのでしょうか?
おしえて下さい。